引っ掴む[語句情報] » 引っ掴む

「引っ掴む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

引っ掴むの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
七はすぐに覚った。女は云うまでもなく、かのお時であろう。彼は肩を沈めて相手の腕を引っ掴むと同時に自分の爪先へ投げ出すと、その上を飛び越えて寅松が突いて来た。かれ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
をつかむと、帯は解けかかって、男は少しためらった。そこを付け入って更にかれの袖を引っ掴むと、男はもう絶体絶命になったらしく、着ている布子をするりと脱いで、素裸の....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
がってしまいました。 川春の亭主の宇三郎という奴は、ぼてえとなって富蔵の胸倉を引っ掴むと、そのはずみに喉を強く絞めたとみえて、富蔵はそのままぱったり倒れてしま....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の野郎をしょびいて来い、逃がすな」 熊蔵はすぐに店から飛び出して、藤次郎の腕を引っ掴むと、かれは案外におとなしく引き摺られて来た。半七はしばらくその顔をじっと....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
も知れぬが、震災後はそれが一層甚だしくなった。ヘドの出そうな建築の彩り、眼の玉を引っ掴む広告、耳にたたき込む音楽、魂を奪わねば止まぬ旗や、看板なぞが、押し合いヘ....
山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
まま洋服に手足を突込んでしまった。スウェターに首を突込んで、靴下を穿いて、帽子を引っ掴むと、梯子段の途中に引っかかっている女将の巨体を飛び越すようにして上り框か....