引っ越し[語句情報] » 引っ越し

「引っ越し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

引っ越しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
変えちゃいけなくって?」 「部屋を変える? だってここへはやっと昨夜《ゆうべ》、引っ越して来たばかりじゃないか?」 男の顔はけげんそうだった。 「引っ越して来....
或る女」より 著者:有島武郎
よると、倉地は葉子に、きっとそのうち掲載される「報正新報」の記事を見せまいために引っ越して来た当座わざと新聞はどれも購読しなかったが、倉地だけの耳へはある男(そ....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
の士族だが、少し仔細《しさい》があって、幼少《ちいさい》ころに家《うち》は高岡へ引っ越したのだ。そののち私一人金沢へ出て来て、ある学校へ入っているうち、阿爺《お....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
いるとかいう噂を聞いたが、なぜ早う訪ねて来てはくれぬ。婆めは死ぬ。隣りの藻の家は引っ越してしもうて馴染みの薄い人が移って来る。ここらでも四年五年といううちには、....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は貸家の札が貼ってあった。気の弱い囲い者は化け物におどされて三日目に、早々ほかへ引っ越してしまったと家主が話した。 半七はそれから鍛冶屋の前へ行った。表からそ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
手当てを貰いまして、伜とは一生縁切りという約束をいたしました。それから下谷の方へ引っ越しまして、こんにちまで相変らずこの商売をいたして居りますが、やっぱり親子の....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
盗まれた家もあった。その啼き声が夜昼そうぞうしいと云うので、南隣りの人はとうとう引っ越してしまった。北隣りには大工の若い夫婦が住んでいるが、その女房も隣りの猫に....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
酒屋が移って来て、家屋も全部新築して今日まで繁昌している。おてつ親子は麻布の方へ引っ越したとか聞いているが、その後の消息は絶えてしまった。 わたしの貰った茶碗....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
ます。その新患者は柳橋の芸妓だということでした。 お仲は飯田の御新造が番衆町へ引っ越して来てからの奉公人で、むかしの事はなんにも知らないのでしたが、お元という....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
もいけないものと見えて、それから後は商売も思わしくないようで、江戸の末に芝の方へ引っ越してしまいましたが、今はどうなったか知りません。 どっちにしても助からな....
鴛鴦鏡」より 著者:岡本綺堂
受けただけで済んだが、土地に居にくくなったとみえて、五里ほど離れている隣りの町へ引っ越してしまったが、その後別に変ったこともないように聞いている。....
月の夜がたり」より 著者:岡本綺堂
ければ、葬式の出たこともない。今まで住んでいたのは質屋の番頭さんで、現に同町内に引っ越して無事に暮らしている。しかしその番頭の引っ越したのは先月の盂蘭盆前で、そ....
父の怪談」より 著者:岡本綺堂
ある。 近所ではその秘密を知っているので、今度の人はおそらく何んにも知らないで引っ越して来たのであろうが、今に何事かなければよいがと蔭でいろいろの噂をしていた....
妖怪学」より 著者:井上円了
るべし。すなわち、普通世間にて方角について吉凶を吟味するは人の知るところなるが、引っ越しの方角、家造りの方角等、いずれの方角にしても、知らず識らずあしき方角に当....
越年」より 著者:岡本かの子
辺りへ聞えよがしに言った。彼も不満を持ってるらしかった。 「あの人は今度、どこへ引っ越したの」 加奈江はそれとなく堂島の住所を訊き出しにかかった。だが山岸は一....