引例[語句情報] » 引例

「引例〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

引例の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
必ずしも例に乏しい事じゃない。シュレーダーの『生体磁気説』一冊にすら、二十に近い引例が挙げられている。しかし、問題は音の変化なのだ。ところがさしもの聖オリゲネス....
高島異誌」より 著者:国枝史郎
して夫れは松太郎に依って、計画されたものであった。で、作者はもう一度「深山桜」を引例して、その恐ろしい最後の悲劇を読者のお耳に入れようと思う。 「……旧友筒井松....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
実例を枚挙するのを見ると、いずれも近代生活をなし得る程度の小市民の日常生活からの引例なのである。お神さんや女房はあまり出て来ないが、良家のマダムは沢山出て来る。....
読書法」より 著者:戸坂潤
うものは普通こんなに退屈しないで読めるものではない。博士の実際家らしい板についた引例や多量の学殖は、後学の徒に学的な野心と刺激とを与えずには置かないだろうと思う....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
筆者の聞き誤りか記憶違いかも知れない。況んや宗家の記録と甚しい時代の相違があり、引例考証らしいものすら絶無であるから、ただ何かの参考としてここに記載しておくに止....
イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
理性は、社会学に思い切って階級性存在し得るとは限らない、と反対に。 さて知識を引例することも出来るだろう。マックス・シェーラーの知識社会学は、この要領を見逃さ....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
考えではなくて、却って必要ではあるが併し不充分な規定の参照として私がシミアンから引例したものに他ならぬ)。 実験に於ける「人為的操作」に就いて私の主張したい処....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
じつけとにさえ基くことが出来る。しかも牽強付会される個々のタームは極めて実証的な引例や経験に基いているというわけだ。だが、とにかく解釈学と雖も、さすがにここまで....
文学のふるさと」より 著者:坂口安吾
の意味から、アモラルであるということで、仏蘭西では甚だ有名な童話であり、そういう引例の場合に、屡々引合いに出されるので知られております。 童話のみではありませ....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
名分尊王|抑覇の、堂々とした学説を立てて、兵学を論ずるにあたっては、諸国の城地を引例して、攻取の策を示したりした。すなわち朝権の衰微を憤り、尊王の精神を鼓吹して....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
ものでしたよ」 彼はこういって私の新カナヅカイに抗議を申しこんだ。他のいかなる引例も用いないで、ウナギの親類のドゼウだけを引いてきたのはさすがにアッパレと申さ....
詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
の苦き赤痣を醸すなり アルチュル・ランボオ 小林秀雄 この援用文は、幸福な美しい引例として、短い私の論文の最初にかかげるのである。この幸福な引証すら、不幸な一面....
不在地主」より 著者:小林多喜二
れが渡辺大尉の演題だった。軍隊に於ける厳格なる秩序、正しい規律、服従関係を色々な引例をもって説明し、これこそが外国から決して辱かしめられた事のない日本の強大な兵....
素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
ひともこの問題を解剖し解決しようためにその仔細を開陳したいのである。それについて引例を便宜上前山さんにとることは、先の失敗もあることゆえ私はよほど考えたのである....
書を愛して書を持たず」より 著者:小川未明
する人の著書にしろ、時代に推移があり諸科学上に進歩があるからです。書中の認識や、引例等にも、多少の改変を要するものあるは勿論であります。こうした批評眼を有しない....