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引切り
「引切り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
引切りの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
疑問と不安とに陥った。そして第二報の発表が速かに行われるよう、放送局や新聞社には
引切りなしに要請の電話がかかってきた。 「また、戦争じゃろうか」 「ふん。そうか....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
くなった。 全くもって、深夜の世界には、いろいろ珍らしい出来ごとが後から後へと
引切りなしに起っているのだ。ラジオ体操のアナウンサーの声とともに起き、夜の気象通....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
え思う様にはつけず、電車、自動車、馬車、人力車、自転車、荷車、馬と怪俄させ器械の
引切りなしにやって来る東京の町内に育つ子供は、本当に惨なものだ。雨にぬれて跣足で....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
眼の下まで引卸されました。次に、その下から現われました白い坊主頭を、鋸で鉢巻形に
引切りました若林博士は、その下から現われた脳髄を、器用な手附で鋏を使いながら硝子....
「超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
というのに瓦斯の火がドロドロと燃えている。 四壁に沁み込んだ脂肪と薬味の異臭が
引切りなしに食慾をそそる。 やっぱり支那料理屋かな。 クシャミ行列 ....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
いかに老人が強いてみましても次に生まれる赤ん坊は、今日も明日も明後日もそれこそ、
引切りなしに恐ろしく理解出来ない考えを抱いて押よせてくるのです。この次の時代を極....
「震災日記より」より 著者:寺田寅彦
ず突切って渡って行った。堀に沿うて牛が淵まで行って道端で憩うていると前を避難者が
引切りなしに通る。実に色んな人が通る。五十恰好の女が一人大きな犬を一匹背中におぶ....
「まじょりか皿」より 著者:寺田寅彦
いるが、娘の顔を見せぬ日は自然に口が重くてそうかといって急に帰るでもなく、朝日を
引切りなしに吹かして真鍮のしかみ火鉢の片隅へ吸殻の山をこしらえる。一週間に一遍く....
「ベルリン大学」より 著者:寺田寅彦
いた、オットー・バシンという人も同じ仲間であったがこの人は聴講に身が入って来ると
引切りなしに肩から腕を妙に大業に痙攣させるので、隣席に坐るとそれが気になって困っ....
「雑記帳より(Ⅱ)」より 著者:寺田寅彦
式に参列して親類の列に伍して棺の片側に居並んでいた。参拝者の来るのが始めのうちは
引切りなしに続いてくるが三十分もたつと一時まばらになりやがてちょっと途切れる。ま....