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引切る
「引切る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
引切るの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高野聖」より 著者:泉鏡花
んだと見えてなかなか放れそうにしないから不気味《ぶきみ》ながら手で抓《つま》んで
引切ると、ぷつりといってようよう取れる、しばらくも耐《たま》ったものではない、突....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
、それに暗いでしょう。」 「承合ましたよ。」 「それじゃ、お近いうち。」 影を
引切るように衝と過ぎる車のうしろを、トンと敲いたと思うと夜の潮に引残されて染次は....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
いっては。…… 縫針のさきでさえ、身のうち響きますわ。ただ事でない。解くにも、
引切るにも、目に見えるか、見えないほどだし、そこらは暗し、何よりか知った家の洋燈....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
可い、目の赤いのが、朦朧と踞んだ手から、蜘蛛の囲かと見る糸|一条。 身悶えして
引切ると、袖は針を外れたが、さらさらと髪が揺れ乱れた。 その黒髪の船に垂れたの....