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引割
「引割〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
引割の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
た恰好《かっこう》の穴が掘ってある。豆はその中から断えず下へ落ちて行って、平たく
引割られるのだそうだ。時々どさっと音がして、三階の一隅《ひとすみ》に新しい砂山が....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
それが血のにおいに混って、屠場に満ちた。 屠牛の四 私は赤い牝牛が「
引割」という方法に掛けられるのを見た。それは鋸で腰骨を切開いて、骨と骨の間に横木....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
とは礼に二人に振舞った。それよりおれも古徳利を見つけ、毎日毎日、もらった米、麦、
引割をその徳利にて煮て食ったから、困らないようになったが、それまではまことに食物....
「百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
けを飯に炊く家もあるが少々ずつ米をまぜて炊く家もある。弥之助の経験ではこの大麦の
引割に適度の米をまぜて食うのが一番味がさっぱりとして、然も腹工合に最もよいと思わ....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
は是を「ゴ一つ」とも謂う。すなわち一かたけ、一人一度の食料であって、稗でも粟でも
引割麦でも、かねて米と混淆して洗って炊ぐばかりにしてあるのを、その日働いている人....
「青い風呂敷包」より 著者:大倉燁子
との間にも秘密があったのではあるまいか、そのため一層彼女が二人の仲を厳しく云って
引割こうとしたのかも知れない。杉村の初子に対する疑問はいよいよ深くなった。 百....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
岳や駒ヶ岳の重なり合って大きく蟠まっている後ろから、劒ヶ岳の一部が大鋸の歯で空を
引割っている。明日は中村君が此処から鐘釣温泉へ向う筈である。南日君は南日君で、暢....