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引受ける
「引受ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
引受けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
たまま、しばらくの間考えた。行く行かないの問題を考えるのか、一度断った依頼をまた
引受けるために、然るべき口実を考えるのか――それも彼には判然しないような心もちが....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
何《どう》して見過していよう。彼らは農家の戸別訪問をして糧秣廠よりも遙かに高価に
引受けると勧誘した。糧秣廠から買入代金が下ってもそれは一応事務所にまとまって下る....
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
を添えるよう主人に今から頼んで置くというのであった。 主人が「及ばずながら」と
引受けると、人懐っこい眼を輝かしながら頻《しき》りに感謝の言葉を述べるのであった....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ちっとも肯かないけれど、人が来て頼むとねえ、何でも(厭だ。)とは言わないで、一々
引受けるの。私ちゃんと伝授を知っているから、それを知らせて上げたいの、貴女が御病....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
史に謝意を表して早速その金田医師を呼んでくるように頼んだ。女史は別人のように快く
引受けると、すぐその手配をしてくれた。 やがて金田医師というのが、駈けつけてく....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
刊新聞全部を食ってしまおうという計画のよし。 三枚半一回にて六十回位。とにかく
引受ける。「超人来る」を書かんと思う。 ◯偕成社の矢沢氏来宅。「まだらの紐」の小....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
直す工夫だけをしなさい」 逸作は、もしこのことで不孝の罰が当るようだったら俺が
引受けるなどと冗談のように言って、それから女中に命じて雛妓かの子を聘することを命....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
時間だけ聞けばいいんだ」 「この机博士が処置をするなら今から六時間後だ。それなら
引受ける」 「よし、それで頼む。頭目に報告しておくから」 「今から六時間以内は、....
「海底都市」より 著者:海野十三
く》のていで、僕に嘆願《たんがん》し、且《か》つわびた。僕は、あとは責任をもって
引受けるといってやった。そしてすぐ海底都市へ出発するから、代表者は用意をするよう....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
の生活、近き将来の生活(すなわち伸や松枝のこと)の大体を書いて、以後は僕等二人で
引受ける、安心してくれ、なお僕等の手のとどかぬところは有形無形のお助けを乞う、と....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
る同じ会社の姉妹坑だった。そこには専属の技師のほかに、滝口立山の両坑を随時一手に
引受ける、謂わば技師長格の菊池技師が、数日前から行っている筈であった。折からやっ....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
・バンク」を開始した。この賭博法は千フラン以上どれ程巨額な相手にでも親になり賭を
引受ける。この親は少なくとも百万フランはテーブルに置き、尚、二百万フランを控えに....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
れば相談|対手にもなる、走り使いもすれば下駄も洗う、逗留客の屋外囲の用事は何でも
引受ける重宝人であった。その頃訴訟のため度々上府した幸手の大百姓があって、或年財....
「鷺娘」より 著者:大倉燁子
「この御恩私一生忘れないわ。万が一に光村博士に知れた場合、きっと私が命にかけて
引受ける。まゆみちゃんを悲境に陥すような事は断じてしないから、私を信じて、安心し....
「黒猫十三」より 著者:大倉燁子
しかけたと聞いた時から、彼に対する好感を失っていたが、それでもこの案内役を喜んで
引受ける気にはなれなかった、と云って、拒絶することは無論出来ない、何と云っても辰....