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引導を渡す
「引導を渡す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
引導を渡すの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
が、博士自身の脳髄を追かけまわして、物の美事に引っ捕えて、地ビタにタタキ付けて、
引導を渡すまでの経過報告だ。世界最高級の科学ロマンス「脳髄|-脳髄」の高次方程式....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
けいちょうと名乗りて入り来り、三怪揃うて僧に飛び掛かるを、少しも動ぜず経を読んで
引導を渡すと化物消え失せる。翌朝村人僧の教えのままに、馬頭と金魚、および三足鶏の....
「古狢」より 著者:泉鏡花
ら。」 「ああ、情ない。慈姑とは何事です。おなじ発心をしたにしても、これが鰌だと
引導を渡す処だが、これじゃ、お念仏を唱えるばかりだ。――ああ、お町ちゃん。」 ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
包囲した。坊主の一隊が正面へ進みでて座を占め、再び読経がはじまる。終って、老師が
引導を渡す。 「喝!」 老師の大音声。武道の気合に似たものがあって、それよりも....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
報者。叔父さん、こいつをいっているんですね」 「いやいやそれとは意味が異う。男へ
引導を渡すような女だ、いずれ鉄火に相違あるまい。そういう女をともかくも、占めたと....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
ことにしようじゃないの」というと、コン吉は、 「大賛成だね。じゃ僕はこれから鳩に
引導を渡すことにしよう」と勇み立ったが、これがそもそも災難の濫觴《はじまり》であ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
さんがお経を手に持って出て来て何か口の内で唱えながらお経と数珠をヤクの頭に載せて
引導を渡すです。こうすればヤクが死んでからも生れる所に生れられるからまあ殺した罪....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
執った。 現今、泰勝院での馬場筋とよぶ所に、引導石というのが残っている。春山が
引導を渡す時、武蔵の柩を、その石の上にのせて式を執り行ったというのである。 な....