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「引延〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

引延の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
といわなければなりません。しかるに、多数を頼んで、懲罰委員会においてはその審議を引延ばし、取消せば事は済むというがごとき印象を与えておるのであります。 政治家....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
る。社会党など革新派は首切り法案(定員法案)を葬るため頑張ったのだが、ついに審議引延しのタネが切れてしまった。ところへ田中織之進君が『国税庁設置の大蔵省設置法一....
四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
に往来はなしとすれば、これは如何でも死ぬに極っている。三日で済む苦しみを一週間に引延すだけの事なら、寧そ早く片付けた方が勝ではあるまいか? 隣のの側に銃もある、....
審判」より 著者:カフカフランツ
このみんなと同じように、ひとりでいい気になって見栄坊なもんですから、絵では寸法を引延ばして描かせたのだわ。でもあたしも見栄坊だから、あなたのお気に召さないってい....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
ちまちである。宣長の「足引城」説が平凡だが一番真に近いか。「足は山の脚、引は長く引延へたるを云。城とは凡て一構なる地を云て此は即ち山の平なる処をいふ」(古事記伝....
」より 著者:島崎藤村
か」 夜が更けるに随って、こんなことまで考えるように成った。 壁には、お房の引延した写真が額にして掛けてある。洋燈の光がその玻璃に映った、三吉は火の影を熟と....
二人の兄弟」より 著者:島崎藤村
い糸が取れるのです。お爺さんは栗虫から取れた糸を酢に浸《つ》けまして、それを長く引延しました。その糸が日に乾《かわ》いて堅くなる頃《ころ》には、兄弟の子供の力で....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
す。すると店員や職人等はその主人の顔色を読んで、午前中に片付く仕事でも三時頃まで引延ばすという悪い癖がつけられるのであります。 私はこの悪習慣をぜひ改むるの必....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
うものは一通りではなかったようである。別に外交記者も置いてなかったので、通信種を引延ばせて面白くするのが専ら飄亭君らの役目であったらしく記憶して居る。例えば何月....
雑記(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
というのだそうであるが、聞いていてもなかなかそうは聞きとれないほどにゆっくり音を引延ばして揺曳させて唱う。そしてその声が実際幽咽するとでもいうのか、どこか奥深い....
チューインガム」より 著者:寺田寅彦
も特別に長い方に属するかと思われるこの税関吏の顔は、チューインガムを歯と歯の間に引延ばすアクションのために一層長く見えるのであった。 ホボケンという場所の名ま....
夕凪と夕風」より 著者:寺田寅彦
に夕凪がかなりはっきり現れる、そうして海陸の位置分布の関係でこの凪の時間が異常に引延ばされるらしい。これに反して東京の夏には地方的季節風が相当強い南東風として発....
ラジオ雑感」より 著者:寺田寅彦
んはちゃんと心得ていてさっそく水道栓へアースを引っぱって、アンテナを天井の廻りに引延ばして、ともかくも音だけは旧通りに聞こえるようにした。そうして鼻を高くして帰....
好意」より 著者:豊島与志雄
とたってからにした方がいいかも知れないが、僕のような病人は気が短くって、ぐずぐず引延すのは嫌でたまらない。僕の心持をからりとさせるために、納めといてくれ給え。君....
在学理由」より 著者:豊島与志雄
うなものの中から、李の一面にはっきり触れた気がしたのだった。李の在学理由、故意に引延された在学の理由は、要するに、彼一己の道徳と対世間的策略との二つに依るものら....