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引継ぎ
「引継ぎ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
引継ぎの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
に添いながら二階の方へ行った。リモオジュの秋は牧野に取っても収穫の多かった時で、
引継ぎ引継ぎ出来た風景や静物の画のまだよく乾《かわ》かないのが二階の部屋の壁を一....
「親子」より 著者:有島武郎
、「緊要書類」と朱書きした大きな状袋から取り出して、 「この契約書によると、成墾
引継ぎのうえは全地積の三分の一をお礼としてあなたのほうに差し上げることになってる....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
は、T市にたった一個あるだけの黄金色眩ゆい大事な鍵で、歴代の市長は、後任者へ事務
引継ぎの際、親しく手から手へ譲り渡して、名誉と権限と秘密とを一緒に伝えるという由....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
際の事務整理に、故《ことさ》らにこれのみを取残し、詳細なる意見書を添えて佐渡守に
引継ぎ、佐渡守はただ板倉の意見をそっくりそのまま自分の名で発表したのに過ぎないの....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
の住居じゃ。世界の歴史を調べてみますと。高い身分や爵位や名誉や。又は財産、領地の
引継ぎ。女出入りや跡取り世取りの。お家騒動、内輪の揉めから。邪魔な相手を片付けた....
「乳色の靄」より 著者:葉山嘉樹
人ずつ跟いて来たんだよ。余り数が多いから一々顔が覚えてられねえんだよ。向うだって
引継ぎの時にゃ、間誤つくだろうよ。ほら」 少年は通路に立っている乗客の方を、顎....
「男女交際より家庭生活へ」より 著者:宮本百合子
。又、日本の従来の如く、父の没後は長子が戸主となって、事業から交際まで主となって
引継ぎをしなければならないのとは異い、幾人か同胞があれば交際、事業などは各自の選....
「地球要塞」より 著者:海野十三
に至った事情と、その時刻とを書きこむことを忘れなかった。これは、後からくる者への
引継ぎ上、どんなに急いでも、書き残しておく義務があったのである。 ペンを机のう....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
に向って吐き出されました。 「宇津木様――これから、このお宝をそっくりあなたにお
引継ぎいたしますから、よろしいように」 「ははあ、大金のようだな」 「え、わたし....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
ということであります。 また前内務大臣山本達雄氏が、内相後藤文夫氏に対する事務
引継ぎの際に、貴君は農林大臣当時夜中までも会議を開いていたと聞いて居るが、内務省....
「こども風土記」より 著者:柳田国男
うとして意気ごんでいた。この心理はもう衰えかけているが、これが古い日本の遊戯法を
引継ぎやすく、また忘れがたくした一つの力であって、御蔭でいろいろの珍しいものの伝....