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引見
「引見〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
引見の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
紳士の来訪を受けたり。金巻七平氏及び後頭光一氏なり。 余は、心を静めて、両氏を
引見した。両氏の用件は、意外にも、先日公告の『多腕人間方式』の権利を買いたしとい....
「遺書」より 著者:尾崎秀実
拝啓 昨日はおいそがしいところを貴重な時間を割き御
引見下され有難う存じました。先生のいつに変らず御元気な御様子をまことに心強く存ぜ....
「賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
中なればと云って会おうとしない。忠三郎、大小を棄て、是非にと願うので、将監これを
引見した。忠三郎が齎した勝家の内意を知ると、将監は、主人勝豊も秀吉の味方となり、....
「骨董」より 著者:幸田露伴
有名の彼の定鼎の一覧を需めた。丹泉の俗物でないことを知って交っていた唐氏は喜んで
引見して、そしてその需に応じた。丹泉はしきりに称讃してその鼎をためつすがめつ熟視....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
した中に欝陶《うっとう》しい身を埋めて居るよりほか無かった。日は少し立った。直に
引見されぬのは勿論上首尾で無い証拠だ。従って来た者の中で譜代で無い者は主人に見限....
「碁の手直り表」より 著者:菊池寛
形。 衰 髪 重 添 霜 上 雪 と云う文句であった。 直木は、こゝで客も
引見すれば、この卓子の上で原稿もかいた。机の上に、封を切った手紙や請求書などが、....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
費についての悒鬱であった。 そういう折柄、リーマン博士が、初めて僕ら新聞記者を
引見するという知らせがあったのである。 僕たちは、その日|晩餐の一時間前に、こ....
「東京要塞」より 著者:海野十三
載してお届けすることにしました」 とは、駐日某大国大使パット氏が、新聞記者団を
引見して、莞爾として語ったところであった。 その新聞記事を読んだ国民は、更に某....
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
挙げた。 その泳いだ形容は、読者の想像に任せよう。 巳の時の夫人には、後日の
引見を懇請して、二人は深く礼した。 そのまま、沼津に向って、車は白鱗青蛇の背を馳せた。 大正十五(一九二六)年十月....
「連環記」より 著者:幸田露伴
内記にまでなった。 具平親王は文を好ませたまいて、時の文人学士どもを雅友として
引見せらるることも多く、紀ノ斉名、大江ノ以言などは、いずれも常に伺候したが、中に....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
あるが、これも将しくその一例であった。 金鑾殿という立派な御殿で、玄宗は李白を
引見した。 帝、食を賜い、羹を調し、詔あり翰林に供奉せしむ。――これがその時の....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
したこともあります。なかには比較的親しく、その人の日常生活も知り、また平生ひとを
引見する時の態度を観察したことのある人もあります。大きく分けて、やはり今云ったよ....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
今回嘉門様には、木曽よりわざわざの武州入り高萩村へお越し下され、我々如き者をもご
引見、光栄至極に存じます。そこであっしも何かお土産をと、いろいろ考案|仕りました....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
ほしそうな瓦斯織の染縞で、安もの買の汗がにおう。 こいつを、二階の十畳の広間に
引見した大人は、風通小紋の単衣に、白の肌襦袢、少々汚れ目が黄ばんだ……兄妹分の新....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
である。 これより前、九条|兼実は清輔を認めていたが、その卒去後間もなく俊成を
引見した。その後子供の定家は九条家の家司になり、父子そろって永く九条家の庇護を受....