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弘法
「弘法〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
弘法の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「父」より 著者:芥川竜之介
「この間?」
「国語の時間にさ。」
「ああ、馬場に叱《しか》られた時か。あいつは
弘法《こうぼう》にも筆のあやまりさ。」能勢は、教員の名前をよびすてにする癖があっ....
「彼」より 著者:芥川竜之介
冷《つめ》たいだろう。けれどもずっと手を入れて見給え。」
僕は彼の言葉の通り、
弘法麦《こうぼうむぎ》の枯《か》れ枯《が》れになった砂の中へ片手を差しこんで見た....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
|二間《ふたま》の離れだった。庭には何もないと言っても、この海辺《うみべ》に多い
弘法麦《こうぼうむぎ》だけは疎《まば》らに砂の上に穂《ほ》を垂れていた。その穂は....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
ましめて、もっと壮大な気持ちになろうではないか。老子いわく「天地不仁(三三)。」
弘法大師いわく「生まれ生まれ生まれ生まれて生の始めに暗く、死に死に死に死んで死の....
「修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
、はじめて舞楽のおもてを刻まれたは、もったいなくも聖徳太子、つづいて藤原淡海公、
弘法大師、倉部の春日、この人々より伝えて今に至る、由緒正しき職人とは知られぬか。....
「露肆」より 著者:泉鏡花
俯向いて、灰を吹きつつ、 「無駄だねえ。」 と清い声、冷かなものであった。 「
弘法大師御夢想のお灸であすソ、利きますソ。」 と寝惚けたように云うと斉しく、こ....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
で、それ、此地を要島、これは見立で御座いますな。相州江の島の弁財天と同体にして、
弘法大師の作とあります。別当は真言宗にして、金生山龍王密院と号し、宝永八年四月、....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
」 「御意のままです、畏まった。」 「薄墨だし……字は余りうまくないのね。」 「
弘法様じゃあるまいし、巡礼の笠に、名筆が要りますか。」 「頂くわ、頂きますわ。」....
「山吹」より 著者:泉鏡花
往生寂滅をするばかり。(がぶりと呑んで掌をチュウと吸う)別して今日は御命日だ――
弘法様が速に金ぴかものの自動車へ、相乗にお引取り下されますてね。 万屋
弘法様が....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
形に変じた、といいます。 ちょっとどうも驚かされた。かねて信心渇仰の大、大師、
弘法様が幻に影向あった。灸点の法を、その以心伝教で会得した。一念開悟、生命の活法....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
ものはなかろうね。」 「蓮如さん、」 「さあ、」 「親鸞上人。」 「さあ、」 「
弘法大師。」 「さあ、それが誰だって、何だって、私は失礼をする気は決してないんだ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
白 釈迦如来 五黄 応神天皇 九紫 仁徳天皇 三碧 聖徳太子 六白
弘法大師 二黒 菅原道真 三碧 円光大師 八白 親鸞聖人 八白 日....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
り。 今、わが国旧来の宗教には神仏二教あり。仏はそのはじめ他邦より入りたるも、
弘法大師神仏調和論を唱えてより以来、インドの仏教は転じて日本の仏教となり、ついで....
「鰯」より 著者:岩本素白
い気がする。 町のはずれの越辺川というのに小さい橋が架って居て、それを渡ると、
弘法山という小さい山がある。春もいくらか深くなって、そこの紅梅がむせるように匂う....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ない時代になって来ると立派な寺院を造り、立派な仏具を用いて説法の助けにしました。
弘法大師なぞは工芸美術の学校を建てて大いに芸術を利用しようとしました。 今日は....