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弛ま
「弛ま〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
弛まの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
彼は物言いたげに口を動かそうとするけれど、其の顎をしめ附けて居る余の手が少しも
弛まぬから如何ともする事が出来ぬ、唯犬の唸る様な呻き声を発する許りだ、秀子は此の....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
月も暮れて十月が来ようというのに、其の年はどうしたものか、厳しい炎暑がいつまでも
弛まなかった。「十一年目の気象の大変調ぶり」と中央気象台は、新聞紙へ弁解の記事を....
「食魔」より 著者:岡本かの子
四郎はひょんな表情をして片手で頭を抱えるだけてあったが、伯母の説得は間がな隙がな
弛まなかった。「あなたも東京で身を立てなさい。東京はいいところですよ」といって、....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
チェリニを斃したという事蹟を御存じでしょうが、腕で劣ったチェリニは、最初|敷物を
弛ませて置いて、中途でそれをピインと張らせ、パルミエリが足許を奪われて蹌踉くとこ....
「千鳥」より 著者:鈴木三重吉
本の碇綱を延しているゆえ、帆に風を孕んでも船は動かない。帆が張っているから碇綱は
弛まぬ。鳥貝は日に干して俵に詰めるのだなどと言う。浪が畠の下の崖に砕ける。日向が....
「旅愁」より 著者:横光利一
のするままに応じているのか、そこの秘密を知りたい東野の眼つきは、前からいささかも
弛まなかった。しかし、文士の亭主はどういうものか妻の不貞に関して少しも動じる色が....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
用干――堪らんと身悶えして、何のこれ、若衆でさえ、婦人の姿を見るまでは、向顱巻が
弛まなんだに、いやしくも行者の身として、――」 十一 「ごもっとも....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
必ずしも率寝の意味に取らなくともいい。御製は、調べ高くして潤いがあり、豊かにして
弛まざる、万物を同化|包摂したもう親愛の御心の流露であって、「いねにけらしも」の....
「道成寺(一幕劇)」より 著者:郡虎彦
るみみずのうごめくのまで見張っている間に、お前たちはこんなところでいぎたなく唇を
弛ましながら、眠ってなんぞいたのじゃないか。 妙信 眠っているどころではございま....
「好意」より 著者:豊島与志雄
奮からさめて、解き放されたような安心しきったような風に、細面の頬の肉をうっとりと
弛ませていた。 私は眼を外らして、露を含んだ庭の植込に、斜にさしてる黄色っぽい....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
ら、風琴のカップラーを引き出して音色を変えるように、彼女は相手の胸腔を引きしめ、
弛ませつつ、音符を変化させた。そして、九十郎の耳底に思わぬ響きを送って、彼に錯想....
「魔都」より 著者:久生十蘭
《さし》賃、それに口銭を合せて、〆ていくら出す?」
志摩徳は浅黒い引緊った頬を
弛ませ、
「ただであんたを転ばそうなんてケチなことはしません。いかにも水揚料は出....
「「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能」より 著者:癋見鈍太郎
か。又は鉄塊上の一点を狙って大ハンマーを繰返し繰返し振り下す青服の壮漢の、焦らず
弛まぬ純誠純一な身心の活動美も、又ソックリそのまま能のソレに当てはめられはしまい....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
。放さねえか。」と、七兵衛は無理に其手を引放そうとしたが、お葉の握った拳は些とも
弛まなかった。彼女は冬子の前髪を掴んだままで、凝と対手の顔を睨んでいた。 寂し....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
テキにするという間違った事もあります。注意して肉類を取扱うとモーこれは弛んだとか
弛まないとか手で触って解るようになります。牛肉なぞは
弛ませ方が肝腎《かんじん》で....