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弟
「弟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
弟の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
しわす》の町を或火葬場へ走って行った。薄汚い後の馬車に乗っているのは重吉や彼の従
弟《いとこ》だった。彼の従
弟の大学生は馬車の動揺を気にしながら、重吉と余り話もせ....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
それと同じような出来事を、近い過去の記憶に発見した。それは去年の春、彼のところへ
弟子《でし》入りをしたいと言って手紙をよこした、相州朽木上新田《そうしゅうくちき....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
さえすれば百里でも千里でも、空を飛んで行くことが出来る。明日《あした》はまた己の
弟が、何かお前に礼をするだろう。」と言って、前のようにどこかへ消え失せてしまいま....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
い感情を味わずにはいられませんでした。何でも三浦の話によると、これは彼の細君の従
弟《いとこ》だそうで、当時××紡績会社でも歳の割には重用されている、敏腕の社員だ....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
ありません。優しい威厳《いげん》に充ち満ちた上宮太子《じょうぐうたいし》などの兄
弟です。――が、そんな事を長々と御話しするのは、御約束の通りやめにしましょう。つ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ば、当たり前の河童の生活ぐらい、莫迦《ばか》げているものはありません。親子夫婦兄
弟などというのはことごとく互いに苦しめ合うことを唯一の楽しみにして暮らしているの....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
陰《さんいん》に名だたる剣客であった。それだけにまた彼の手足《しゅそく》となる門
弟の数も多かった。甚太夫はそこで惴《はや》りながらも、兵衛が一人外出する機会を待....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
うらが》の港を擾《さわ》がせた嘉永《かえい》の末年にでも当りますか――その母親の
弟になる、茂作《もさく》と云う八ツばかりの男の子が、重い痲疹《はしか》に罹《かか....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
ように咲いている、真夏の胡麻畑である。何小二はその胡麻の中に立っている、自分や兄
弟たちの姿を探して見た。が、そこに人らしいものの影は一つもない。ただ色の薄い花と....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
の父が、急に面憎《つらにく》くなったのだった。その上兄が大学生になると云う事は、
弟が勉強すると云う事と、何も関係などはありはしない。――そうまた父の論理の矛盾《....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
督《キリスト》を浮き上らせている。十字架の下《もと》に泣き惑《まど》ったマリヤや
弟子たちも浮き上らせている。女は日本風に合掌《がっしょう》しながら、静かにこの窓....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
始終何かに微笑を送っているような朗然とした眼で頷いたのである。
「僕はピルロンの
弟子で沢山だ。我々は何も知らない、いやそう云う我々自身の事さえも知らない。まして....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
がする。又実際、過去の記憶に照して見ても、そうでなかった事は一度もない。唯、この
弟たるべき自分が、時々向うの好意にもたれかゝって、あるまじき勝手な熱を吹く事もあ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
またファラデーの伝記は決して無味乾燥ではない。電磁気廻転を発見して、踊り喜び、義
弟をつれて曲馬見物に行き、入口の所でこみ合って喧嘩椅子にかかりて、西向きの室から....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
のとは、女であった。 毎週一回晩にあつまって彼の讃美歌の指導をうけていた音楽の
弟子たちのなかに、カトリーナ・ヴァン・タッセルという、オランダ人の金持ち農夫の一....