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弟妹
「弟妹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
弟妹の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「小作人への告別」より 著者:有島武郎
ら譲られたこの農場を持ち続けていく気持ちがなくなってしまったのです。で、私は母や
弟妹に私の心持ちを打ち明けた上、その了解を得て、この土地全部を無償で諸君の所有に....
「富士」より 著者:岡本かの子
瀬が主婦のような形になっていた。世間の男たちからは距てを構えられる女も、家の中の
弟妹たちからは母よりも頼みとされ、親しまれた。彼等は外なぞから帰って来ると、まず....
「青木の出京」より 著者:菊池寛
している白髪の両親の顔が浮んだ。続いて、それを囲みながら、無邪気に遊び戯れている
弟妹の顔が浮んだ。雄吉は水を浴びたようにひやりとした。お前は自分一人の妙な感激か....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
てくれ。そればかりでなく、三島の家の様子も調べて来るんだぜ。そのおきわという娘に
弟妹《きょうだい》があるかどうか。それをよく洗って来てくれ。いいか」 「ようがす....
「三十年後の東京」より 著者:海野十三
いですわ」 「ああ、弟に妹か――」 といったが、正吉も全くへんな工合であった。
弟妹に会ったようではなく、おじさんおばさんに会ったような気がした。 びっく....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
方があるまい。徹ちゃんは近く上京するとある。もうすぐ顔が見られ話が聞けると「腕白
弟妹ども」は大よろこびである。 快適な時間を持てるようになったことをしみじみう....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
すように言って、玄関へ出て行った。僕もそのあとに随いて行った。 棺の前後に父や
弟妹等やその他四、五人の人達が随いて、今車から降りたばかりのところだった。 あ....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
いですわ」 「ああ、弟に妹か――」 といったが、正吉も全くへんな工合であった。
弟妹《きょうだい》に会ったようではなく、おじさんおばさんに会ったような気がした。....
「金属人間」より 著者:海野十三
ことに――他人が見たら――かれは、もっか身よりもなく、ただひとりであった。両親と
弟妹《ていまい》の四人は、戦争中に疎開先《そかいさき》で戦災《せんさい》にあって....
「空襲警報」より 著者:海野十三
合よく汽車に乗りこむことができた。 ――東京はどうだろう? 病身の両親や、幼い
弟妹などが、恐ろしい空襲をうけて、どんなにおびえているだろうか。 疾走する....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
に大いに有用な義務を尽そうと思ったからだ。されば家を出てからは、ほとんどまったく
弟妹をも顧みず、また父にも僕の廃嫡を願って置いた。僕はこれに対して父や
弟妹等がど....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
にも容れられず自らも求めようともしないで陋巷に窮居し、一時は朝夕にも差支えて幼き
弟妹が餓に泣くほどのドン底に落ちた。団匪事件の時、陸軍通訳として招集され、従軍中....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
姑に従順に仕うることはもちろん、夫には最も親切になお夫の兄姉等にもよく仕え、夫の
弟妹などは家の
弟妹のごとく可愛がりその上|婢僕は自分の子供のごとくによく憫んで使....
「扉の彼方へ」より 著者:岡本かの子
りは、まあ事業家の妻にした方が適任と思われる性質の女でした。私の家には私の外に、
弟妹四人あって、男二人は父親似の学者肌ですから、いつ独立して生活費の採れる見込み....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
ときで、どこの家でも、家族一同田圃に出払つていた。わけても佐太郎の家は、佐太郎の
弟妹がみんな小学校に行つているので留守番もないはずだつた。 昨夜雨があつたのか....