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「弟御〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

弟御の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
家を外《そと》に致す様な事が度々でございますから、お母様《っかさん》も心配する、弟御《おとうとご》もございますが、是はまだ九歳で、何も役にたつ訳でもございませぬ....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
れば、とても一応や二応の御意見で肯《き》かりょうとも思われぬが、唯ひとつの頼みは弟御の左大臣殿じゃ。信西入道からかの殿に申し勧めて、玉藻をまず関白殿の屋形から遠....
鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
女は白い歯を見せながら、なめらかな京弁でこの若い侍をなぶった。 「お前は市さまの弟御《おととご》そうな。いつもいつも親の仇でも尋ねるような顔付きは、若いお人には....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
て金にするとは上には上があるものだと感心しながら、石子刑事は膝を進めた。 「その弟御さんと云うのは東京にお出ですか」 「えゝ、神田に居るのですが」 困った事を....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
ますと、好い塩梅に佐藤平馬という者に会って、様子を聞くと、平馬の申すには、 平「弟御は此方へおいでがないから、此の辺にうろ/\しておいでになるはお宜しくない、全....
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
が眼病でございまして、弟も車を挽いて稼ぎますが」 米「おい/\お母さんが眼病で、弟御が車を挽く事はお前さんが番毎云いなさるから、耳に胼胝のいる程だが、姉さんまア....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
貰えてえが傳次お前は同じ村に居るなら相談して貰いてえと頼まれましたが、そうすれば弟御様は一緒に引取り、先方で世話をしようと云う、お前さんも弟様も仕合せで、此の上....
」より 著者:徳田秋声
んしたろう、×××大将の若旦那、これはその時分の三本筋でしてね、つまり綾子さんの弟御に当るお方でさ。その方と秋山さんの親御が、区役所の兵事課へ突然車をおつけにな....
地獄の使者」より 著者:海野十三
っても」 「はい」家政婦は検事の言葉にぴくりと肩を動かしてから「あのウ、旦那様の弟御さまの亀之介さまが二時にお帰りになりまして、玄関のベルをお押しになりました。....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
はござりますまい」 「文之丞の恨み……」 「その恨みを晴らさんがため、文之丞様の弟御の兵馬様、あなたを覘うて、この大和の国におりまする。ここで私共があなた様をお....
雪たたき」より 著者:幸田露伴
びはござりませぬ。」 「聢と然様じゃナ。」 「御当家木沢左京様、又丹下備前守様御弟御さまほどの方々に対して、臙脂屋|虚言詐りは申しませぬ。物の取引に申出を後へ退....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
うなりました、お江戸へ出ておしまいなすったそうですね」 「え、え」 「文之丞様の弟御に兵馬様という方がありましたが、あの方は時々お見えになりますか」 「あれから....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
である本箱の上から出して頂くのだった。夏の朝、早くから行くので、昌綱さん(先生の弟御)が大急ぎで座敷を掃いて、踏みつぎをして、上の方の本箱から、納めてある和綴《....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
るのです。「あの馬は膝をどうしたの。」いかにもかわいらしいお子様です。その小さい弟御は古い箒《ほうき》を馬車にして室の内を引きずりながら、「ハイ、ハイ」と申され....
南国太平記」より 著者:直木三十五
二階堂主計 物頭 赤山靱負 屋久島奉行 吉井七郎右衛門弟御の 村野伝之丞 吉井七之丞 裁許掛見習 山口及右....