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「弥勒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

弥勒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
ゃないか?」 「来るよ。来るとさ。」 「来るって? いつ?」 「明日《あした》。弥勒寺《みろくじ》へ会いに来るとさ。弥勒寺へ。明日《あした》の晩。」 「弥勒寺っ....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
は未来永劫この世界を支配するのではありません。次の後継者をちゃんと予定している。弥勒菩薩という御方が出て来るのだそうです。そうして仏様の時代を正法・像法・末法の....
碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
いて恵陰嶺を過ぎて南下したが、十時が五百の部隊、果然夜の明けた七時頃に遭遇した。弥勒院の野には忽ち人馬の馳せかう音、豆を煎る銃声、剣戟の響が天地をゆるがした。天....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
公、弘法大師様の作られたような『神作』のようなものは出来ないものかしら? 日光、弥勒夜叉、福原文蔵、石川竜右衛門、赤鶴重政、日氷忠宗、越智吉舟、小牛清光、徳若忠....
田舎教師」より 著者:田山花袋
当分小学校にでも出たほうがいいという話になった。今度月給十一円でいよいよ羽生在の弥勒の小学校に出ることになったのは、まったく郁治の父親の尽力の結果である。 路....
春昼」より 著者:泉鏡花
目に留まった火入の、いぶりくすぶった色あい、マッチの燃さしの突込み加減。巣鴨辺に弥勒の出世を待っている、真宗大学の寄宿舎に似て、余り世帯気がありそうもない処は、....
奇賊悲願」より 著者:海野十三
を借りに出て来られるものか来られないものか、すぐ分ることであった。 夢徳寺から弥勒菩薩の金像を背負って出で来た貫一の行手に、またもや縞馬姿の刑事が立ち塞ったの....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ところを以て見れば、やはりあの界隈《かいわい》にいるものと見なければなりません。弥勒寺橋《みろくじばし》の長屋にいるものとすれば、まだ机竜之助の世話をしているの....
連環記」より 著者:幸田露伴
来八千返の談があって、梵網経だか何だったかに明示されている。本来を云えば弥陀なり弥勒なり釈迦なりを頼んで、何かムニャムニャを唱えて、そして自分一人極楽世界へ転居....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
に遠藤老人は、槍を投げ出して二つになってそこへのめりました。 十七 その翌日、弥勒寺橋《みろくじばし》の長屋の中で、 「さあ、お飯《まんま》が出来たよ」 と二....
回想録」より 著者:高村光太郎
「こなし」だけで、部分は大して問題にしていない。夢殿の救世観音にしても、中宮寺の弥勒にしても、よほど「こなし」が良く出来ている。 仏師の出である父は、又「仕上....
『田舎教師』について」より 著者:田山花袋
。その対照が私に非常に深く人生と自然とを思わせた。 ある日、O君に言った。 「弥勒に一度つれて行ってくれたまえ」 で、秋のある静かな日が選ばれた。私達は三里....
知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
左の方に入れば、頻都廬、賽河原、地蔵尊、見る目、※利天などいうあり、天人石あり、弥勒仏あり。また梯子を上りて五色の滝、大梵天、千手観音などいうを見る。難界が谷と....
深川の散歩」より 著者:永井荷風
の方|本所竪川《ほんじょたてかわ》に通じている。その途中から支流は東の方に向い、弥勒寺《みろくじ》の塀外を流れ、富川町《とみかわちょう》や東元町《ひがしもとまち....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
の岸に登って参りますと大きな岩山がありまして、山の麓にチャム・チェン・ゴンパ(大弥勒寺)という寺があって、その寺は名のごとく三丈五尺余の弥勒仏の像がございます。....