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弥山
「弥山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
弥山の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
とえば隋訳『大集譬喩王経』上にいわく、仏言う舎利弗《しゃりほつ》譬《たと》えば須
弥山《しゅみせん》王金色辺あり、もし諸鳥獣その辺に至らば皆同一色いわゆる金色なれ....
「悟浄歎異」より 著者:中島敦
殺されかかったときも、銀角大王の泰山《たいざん》圧頂の法に遭《お》うて、泰山・須
弥山《しゅみせん》・峨眉山《がびさん》の三山の下に圧《お》し潰《つぶ》されそうに....
「錯覚した小宇宙」より 著者:辻潤
コスモス》」であるという思想は別段珍らしい考え方ではない。禅家では芥子粒の中に須
弥山さえ入っている。これは比喩だが、電子の中にひょっとしたら全宇宙が包まれている....
「厳島合戦」より 著者:菊池寛
直等|馳合せて、其の急を救ったので、弘中|衆寡敵せず、滝小路の民家に火を放って、
弥山道の大聖院に引あげた。吉川勢は、其の火が厳島神社にうつる事を恐れて、消火に努....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
塗師《ぬし》 推朱《すいしゅ》平十郎 錺方《かざりがた》 鉢阿
弥山城《はちあみやましろ》 鋳物師《いものし》 椎名兵庫《しいなひょうご》....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
な》し、あるいはまた常に空裏を行き、あるいはつねに妙高に依って住むあり(妙高は須
弥山《しゅみせん》の事)、一首竜王を我慈念す、および二頭を以てまたまた然り、かく....
「映画の世界像」より 著者:寺田寅彦
すこともできる。従って、この特徴と重写の技巧とを併用すれば、一粒の芥子種の中に須
弥山を収めることなどは造作もないことである。巨人の掌上でもだえる佳姫や、徳利から....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
界を震駭《しんがい》させる大業績に思われたりする。しかし、人が見ればこれらの「須
弥山《しゅみせん》」は一粒の芥子粒《けしつぶ》で隠蔽《いんぺい》される。これも言....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
移ったらしい。 3 『仏説|楼炭経《るたんきょう》』一に拠れば、須
弥山《しゅみせん》の山の北方の天下鬱単越洲の人、通歯髪|紺青《こんじょう》色で身....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
びゃくだんば》りの床の間とも見える板の表には、 平等大慧音声法門 八風之中大須
弥山 五濁之世大明法炬 いともおごそかに筆が揮《ふる》われているのを見る。 ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
あなたが生まれてくる年の二月の某日の夜の夢に、こんなことを見たのです、私自身は須
弥山を右の手にささげているのです。その山の左右から月と日の光がさしてあたりを照ら....
「妖怪学」より 著者:井上円了
を得べし。そもそもこの大妖怪は、物心相対の雲路の上にはるかに三十三天をしのぎ、須
弥山上なお幾万|由旬の高き所に一大都城を開き、理想その帝王となり、物心の二大臣を....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
もよく見えず、まことに世間でいう不夜城であろう。) 今夜三更昼未夢吾何在、疑是須
弥山頂居。 (今夜は真夜中にもかかわらず昼間のようであり、船窓よりさす日の光によ....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
、どこを探しても、笹というものは一葉もない、ササなし島だということだった。また、
弥山のぼりの展望の大きいことだの、管絃祭やら、百八燈籠の行事だの、耳には聞きなが....