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弱体
「弱体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
弱体の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦人作家」より 著者:宮本百合子
づけてきていることは注目される。いわゆる「純文学」が、ますます文学としての本質を
弱体化されて出版企業に従属させられながら、プロレタリア文学運動に対しては文学の「....
「私たちの社会生物学」より 著者:宮本百合子
のならば、どうして少年少女の時代から怒らず工場でよく働きつづけた今日の青年達が、
弱体であり、知能が低いと保健省を驚駭《きょうがい》させるのであろうか。 働いて....
「私たちの建設」より 著者:宮本百合子
に勝利のように見えたが、戦闘が日一日と進むにつれて、現実は日本の近代国家としての
弱体を現わし始めた。戦争遂行者たちの軍需生産に対する焦慮は極端に昂まった。昭和十....
「婦人大会にお集りの皆様へ」より 著者:宮本百合子
うの私たちの生活を民主的というのならば、それは皮肉にも、インフレーションや政府の
弱体から来るすべての苦痛を負わされるのはいまも人民が主であるという実際をいいあら....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
は、極めて小資本の出版社が群立していることである。この現象は日本の資本主義経済の
弱体を反映している。出版は自身の設備を所有しないでよいこと、使用人を多く必要とし....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
ヤとの思想的乃至経済的(或いは軍事的)協定、こうした外交現象ともなり、それ自身は
弱体であるにも拘らずその背景から云って強力内閣と呼ばれる内閣の、その下に於ける各....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
対をしなかったことは、注目に値いするのである。なるほど政友会などは、これを政府が
弱体をつくろうために挙国一致の外見を与える口実に過ぎぬと見て、絶対反対したりまた....
「あとがき(『宮本百合子選集』第十一巻)」より 著者:宮本百合子
、当時の文学を客観した場合に見出される欠陥、市民としての判断にうつる文学者生活の
弱体な点への批判がふくまれていたことである。だから、ひとつひとつ切りはなしていわ....
「文学以前」より 著者:豊島与志雄
料亭の主人から軽蔑の眼で見られる。――アラビアの砂漠では、一人の妻しか持ち得ない
弱体の王族は、恐らく同様な眼で人々から見られるだろう。 ところで、上海のその料....
「陳情書」より 著者:西尾正
《ぐち》を滾《こぼ》す事すら諦らめて了い、水仕事と育児労働と、――子供は生来の虚
弱体質で絶えず腸カタルやら風邪に冒されて居て手の掛る事は並大抵で無く、更に内職の....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
が、この大帝の時にはその用心と武力とにより辛うじて彼らは撃退された。しかし大帝の
弱体後継者の下で帝国が争乱に陥っている時に、彼らは猛火の如くに低サクソニイ、フリ....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
も、それにはある点があるのであり、その点を越せばそれは必然的に国家に有害となり、
弱体と衰滅とを伴わざるを得ないものと思われる。この点は、それがその支持に必要な基....
「寒中滞岳記」より 著者:野中至
かりしにもかかわらず、寒中殆んどその半ば滞在し得たるのみならず、図らずも婦女子の
弱体すらなおこれに堪《た》え得たる有様なるを以て、今《いま》もし前途の施設を完備....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
名のもとに、教員を国家公務員として、その政治活動の自由を奪い、教職員組合の寸断、
弱体化を期し、封建的教育専制を考慮しておるのであります。労働争議のよってもって起....
「思想議会たるを知れ」より 著者:戸坂潤
ではもはやそうしたデマゴーグは口をきくことが出来ない。 尤も何と云っても政党は
弱体だから、増税案乃至予算案に対する批判の徹底を期待することは、出来ないようだ。....