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「弱卒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

弱卒の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
長篠合戦」より 著者:菊池寛
三の柵際に来り、前田利家、野々村三十郎等の鉄砲組の備えを追散らして居た。勇将の下弱卒なしである。が、敵は近寄らずに、鉄砲で打ちすくめようとするのである。一条右衛....
田舎教師」より 著者:田山花袋
すよ」 と、言って、大島さんはなみなみとついだ自分の麦酒を一|呼吸に飲む。 「弱卒は困りますな」 こう言って校長は自分のになみなみと注いだ。泡が山をなして溢....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
するのか。鏡花君の縄張に入る可き蛇の挙動と、彼は薄気味悪くなった。 勇将の下に弱卒なし。彼が蛇を恐れる如く、彼が郎党の犬のデカも獰猛な武者振をしながら頗る蛇を....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
すに、あああ、どうにかしてやりたいがな、あんた」 「ばかを言いなさい。勇将の下に弱卒なし。御身はさすがに豊が母さんだよ。そらア川島だッて新華族にしちゃよっぽど財....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
うものはなかなか難しいもので、このコンビネーションは微妙なものがある。勇将の下に弱卒なしというが、天下に稀に見る戦争上手の武田信玄の下には、強い家来が多勢いた。....
赤坂城の謀略」より 著者:国枝史郎
そこで正成は二千の精兵を、まず三つの隊に分かち、天王寺の付近にかくし伏せ、外に弱卒三百をして、橋を守らせ、機会を待った。 隅田、高橋はその弱卒を見て、大いに....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
まう。 「雪国の侍は、みな酒が強うござるよ。――政宗公がおつよいので、勇将の下、弱卒なしで」 と、石母田外記は、まだなかなか酔うほどに行っていない。 酒を運....
三国志」より 著者:吉川英治
ちがいない。――なんの、これしきの断崖、馬もろとも、乗り上げろっ」 猛将の下、弱卒はない。 孫堅が、馬を向けると後から後から駈けつづいて来た部下も、どっと、....
三国志」より 著者:吉川英治
抜かせなかったのは、実に、主将※昭の惑いなき義胆忠魂の働きであり、また名将の下に弱卒なしの城兵三千が、一心一体よくこれを防ぎ得たものというほかない。 「――かく....