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「弱小〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

弱小の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
乞食学生」より 著者:太宰治
も勇猛の、大事業のつもりでいたのだ。私は、いまこの二少年の憫笑に遭い、自分の無力弱小を、いやになるほど知らされた。私が、ふっと口を噤《つぐ》んで片手にビイルのコ....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
第二次欧州大戦では、ドイツのいわゆる電撃作戦がポーランド、ノールウェ―のような弱小国に対し迅速に決戦戦争を強行し得たことは、もちろん異とするに足りません。しか....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
間の精神生活の目的は成仏する(昇天する)ことである。かく願うことはわれらの現実の弱小醜穢なる心的状態を省みるとき、あまりに誇大なるごとく見ゆるけれども、私は願い....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
らくより文学的に優れた表現を用いようと努力したことから生じるものだろうが(論旨の弱小・貧困を蔽うためであるかどうかは論外として)、その結果は却って正反対で、文学....
黒百合」より 著者:泉鏡花
は、刻下無意識になった恋人に対して、為に生命を致すその報酬を求めたのではない。繊弱小心の人の、知死|期の苦痛の幾分を慰めんとしたのである。 拓は夢に、我は棄て....
」より 著者:織田作之助
へんかと言われた。 中学生の豹一は自分には許嫁があるのだと言い触らした。哀れな弱小感に箔をつけたのだった。周囲を見わたしてみて誰も彼も頭の悪い少年だとわかると....
梟雄」より 著者:坂口安吾
るい。しかし道三は平気であった。 難物と目された美濃との和平は一日で片がつき、弱小の清洲との和平に一年かかった。清洲の条件が高いのだ。そして、折れなかった。そ....
桐生通信」より 著者:坂口安吾
彼らは常に甲子園でケンランたる活躍をする。桐生は地方予選の花形であるが甲子園では弱小チームだ。高校野球においてそうであるばかりでなく、商魂商策においても似た地位....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
けではないのである。わずかに東京の大辻司郎の頭がそうなったにすぎないほど感化力は弱小であった。フジタほどの芸術家が日夜に想をねり、たくみにたくんで編みだした創作....
悲しい新風」より 著者:坂口安吾
どんなものであろうか。 国家と国家がゴタゴタして国連提訴ということをやる。昔の弱小国は近所の強国に泣きつく以外に手がなかったが、当節は国連という強力な組織がで....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
はない。 ところが、平林さんの本文では、更にそれにひきつづいて、即ち、林さんは弱小資本出版という日本出版業の特性の犠牲になったようなものだと述べた後で、身を処....
地上」より 著者:島田清次郎
も鳴物の響も聞えなかった。ただ真夏の強烈な日光がじり/\と照りつけて、この人間の弱小を静かに見下ろしているような圧迫を与えた。春風楼もめっきり寂びて来ていた。女....
母と娘」より 著者:岡本かの子
に身を顫わせて空を見上げました。アアママ、自然の力の如何に偉大で人間の力の如何に弱小であるかを見せつけられました。村人等は最後の十一発も無効に終って其の黒雲が村....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
。その他、コックリの回転するに当たり、獣類中|天狗の来たるときはその力最も強く、弱小なる獣類の来たるときはその力また弱しというがごときも、連想の規則によりてしか....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
るのである。第二次欧州大戦でドイツのいわゆる電撃作戦が、ポーランドやノルウェーの弱小国に対して迅速に決戦戦争を強行し得た事はもちろん驚くに足らない。英仏軍と独軍....