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張力
「張力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
張力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
を飛躍する自由を得るのである。この機能は空想力(想像力・構想力)とか象徴力とか誇
張力とかアクセント機能とかだ。 こうして大体象徴的な性質を有たされた限りの科学....
「物質群として見た動物群」より 著者:寺田寅彦
。 これとは少し種類は違うが、細胞分裂の機構を説明する一つのモデルとして、表面
張力の異同による液滴の分裂などを研究している学者もある。そういうおもしろい研究に....
「災難雑考」より 著者:寺田寅彦
の第一原因はわからないのでいろいろ調べているうちに、片方の補助翼を操縦する鋼索の
張力を加減するためにつけてあるタンバックルと称するネジがある、それがもどるのを防....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
ヒリ、サラサラ、ヌラヌラ、スベスベ、カサカサ、フワフワ、ネバネバ、ニチャニチャ、
張力、弾力、円錐球楕円三角鋭角鈍角平面四角八角ギザギザ階段その他いろいろの複雑な....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
性は常識的には偏頗な宗派性のことと考えられている。だが真理というものは或る論理的
張力を有つ。そういう
張力はただの傾向などではなくてシステムである。真理の階級性と....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
である。 だから文学的表象まで行かなくても、科学的概念がすでに、示唆や想像や拡
張力や象徴力というような直覚性を不可欠なものとして有っているのであって、之は概念....
「科学に志す人へ」より 著者:寺田寅彦
フェロメーターの螺旋の尖端で押し下げて行って沈没させ、その結果から曲りなりに表面
張力を算出して先生にほめられたりしたことが今思い出しても可笑しいような子供らしい....
「地震雑感」より 著者:寺田寅彦
有限の差を生ずる場合である。 一本の麻縄に漸次に徐々に強力を加えて行く時にその
張力が増すに従って、その切断の期待率は増加する。しかしその切断の時間を「精密に」....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
いてあった藍絵の胡蝶の胴をひたし、翅をひたし、触角をひたしていった。次郎は、表面
張力によってやや盛りあがり気味に、真白な磁器の膚をひたして行く自分の血を、何か美....
「言語は生きている」より 著者:中井正一
ハフリ)」「這」「浜」等に、更に面白いのは、「ハル」の語群である。拡汎して表面が
張力をもって漲っている場合、「張、腫、張流(水をはる)、晴、萌(芽出)、春、原、....
「音楽界の迷信」より 著者:兼常清佐
る。しかもそのダンプァーの位置は絃の端の方である。しかし長いピアノの絃には相当な
張力がかかっているし、絃の質量も相当ある。今その絃が或る程度のエネルギーをもって....
「J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
めがけて弾丸が射出される。 ――ピストルの引金に紐が結びつけられ、水が凍る時の膨
張力でこの紐が引かれ発射される。 ――時計のねじをかけると弾丸が発射される。 ―....
「人工心臓」より 著者:小酒井不木
べて液体は、外物と触れて居るその境界面に一種の力をあらわすもので、通常これを表面
張力と申して居ります。液体の内部では、凡ての分子が上下左右前後から、同じ力で牽か....
「澪標」より 著者:外村繁
上を、あめんぼうが器用に渡って行く。突然、白い腹を翻して跳び上ることもある。表面
張力の理を知る由もなかった私は、軽業師のような早業の秘密は、総べてあの細長い脚に....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
方を核として凝縮するのである。今イオンの問題を別にして考えるに、水滴の蒸発は表面
張力の影響で飽和蒸気中でも進行する。それで微水滴の生長にはかなりの度の過飽和が必....