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張手
「張手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
張手の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
くにやりと笑った。 「なんだつまらない。女を泣かせるには殴るに限る。角力で言えば
張手というやつだ。こいつを二つ三つくらわせたら、泣かぬ女はありますまい。泣かせる....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
蓋を取って顔じゅう汗だらけになって唱い始める。 「天門当り――隅返し、人と、中張
張手無し――阿Qの銭はお取上げ――」 「中張百文――よし百五十|文張ったぞ」 ....
「狂人日記」より 著者:井上紅梅
してみるとだんだん解って来る。 彼等は――知県に鞭打たれたことがある。紳士から
張手を食ったことがある。小役人から嚊を取られたことがある。また彼等の親達が金貸か....
「中庸」より 著者:坂口安吾
私が村費をいかように使っているか。私の出張費を調べなさい。就任以来七年間、私は出
張手当も辞退しています。手弁当です。毒消し売りの泊るはたごに泊りこんで、諸々方々....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
なります」 叔母が、皮肉な調子でたずねた。 「山岸さんへ出張する分は?」 「出
張手当とも、千円にしておきます」 叔母は、札をかぞえてサト子に渡した。 「あな....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
喜代松と云うもんでごぜえます」 仙「ナニ渡場の船頭だ、そうか、シテ此の侍は何か矢
張手前の田舎か」 喜「へえ、それは国分村の人でごぜえやす」 仙「名前を云えよ、名....