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強い
「強い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
強いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カルメン」より 著者:芥川竜之介
イイナ・ブルスカアヤに夢中になっていた。イイナは目の大きい、小鼻の張った、肉感の
強い女である。僕は勿論カルメンに扮《ふん》するイイナを観《み》ることを楽しみにし....
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
う云った。呂馬通は何故《なぜ》か、いささか狼狽《ろうばい》したらしい。
「それは
強いことは
強いです。何しろ塗山《とざん》の禹王廟《うおうびょう》にある石の鼎《か....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ど、ごしごし体をこすりながら、やや遠慮するような調子で、こう言った。が、自尊心の
強い馬琴には、彼の謙辞をそのまま語《ことば》通り受け取られたということが、まず何....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
りやや自然な声で、慇懃《いんぎん》にこう言葉を継《つ》いだ。
「いえ、それも勿論
強いて先生から、是非の御判断を伺わなくてはならないと申す訳ではございません。ただ....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
》の底に、埃及《エジプト》の軍勢《ぐんぜい》を御沈めになりました。この国の霊の力
強い事は、埃及《エジプト》の軍勢に劣りますまい。どうか古《いにしえ》の予言者のよ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
の河童の少ないためですよ。雌の河童は雄の河童よりもいっそう嫉妬心《しっとしん》は
強いものですからね、雌の河童の官吏さえ殖《ふ》えれば、きっと今よりも雄の河童は追....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
年ぶりで始めてあの女と向い合った時、思わず視線をそらさずにはいられなかったほど、
強い衝動を感じたのを未《いまだ》にはっきり覚えている。……
では、比較的そう云....
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
る。」
宣祖王は悲しそうに微笑した。
「倭将《わしょう》は鬼神《きじん》よりも
強いと云うことじゃ。もしそちに打てるものなら、まず倭将の首を断《た》ってくれい。....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
もよったのであろう。しかしその感化を説明する為にはやはり湖南の民自身の負けぬ気の
強いことも考えなければならぬ。僕は湖南へ旅行した時、偶然ちょっと小説じみた下《し....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
一は飯を代えながら、何とも返事をしなかった。やりたい文学もやらせずに、勉強ばかり
強いるこの頃の父が、急に面憎《つらにく》くなったのだった。その上兄が大学生になる....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
いた。
「さあ、仕事でもするかな。」
Mは長ながと寝ころんだまま、糊《のり》の
強い宿の湯帷子《ゆかた》の袖に近眼鏡《きんがんきょう》の玉を拭っていた。仕事と言....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
の一たび抛下すれば、槓でも棒でも動かざるは既に僕の知る所なり。僕亦何すれぞ首肯を
強いんや。僕亦何すれぞ首肯を
強いんや。 因に云う。小説家久保田万太郎君の俳人傘....
「初雪」より 著者:秋田滋
はそのまま口をつぐんでしまった。彼女は臆病で、内気な女だった。反抗心もなければ、
強い意志も持っていなかった。 一月のこえを聞くと、骨をかむような寒さが再び襲っ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ロバート・マレットが話したのに、十八年前にムンツの金属という撓み易いが、ごく
強い金属を硝酸第二水銀の液に漬けると、すぐ脆い硬い物になることをファラデーに見せ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
風見の鶏が、彼の細い首のうえにとまって、風の吹く方向を告げているようだった。風の
強い日に彼が丘の背を大股で歩き、洋服をばくばくと風になびかせてゆくのを見ると、貧....