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「強壮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

強壮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
私の父と母」より 著者:有島武郎
分にはたいへん弱い子で、これで育つだろうかと心配されたそうだが、私が知ってからは強壮で、身体こそ小さかったが、精力の強い、仕事の能《よ》く続けてできる体格であっ....
青木の出京」より 著者:菊池寛
くすることに比べれば、なんでもないことじゃないかと、雄吉は思った。ことに、体格の強壮な自分なら、苦学でもなんでも、やれぬことはない。これに反して青木、羸弱《るい....
食魔」より 著者:岡本かの子
求するものを充し得ない悩みにいつも喘いでいた。それに較べると中背ではあるが異常に強壮な身体を持っている鼈四郎はあらゆる官能慾を貪るに堪えた。ある種の嗜慾以外は、....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
寝台の上では、杉田二等水兵が相変らず黙りこくっている。 看護婦がスプーンで強壮剤をすくって口のところへ持っていってやると、杉田は切なそうにぎろりと眼玉をう....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
者をたのむと、宿の主人が大音で「磯之丞、磯之丞」と呼ぶ。紀行には「山道の案内者は強壮の人こそよけれ、磯之丞とは媚めきたる弱々しき人ならんと心配してゐる折からに、....
歯車」より 著者:芥川竜之介
滞在費にも足りないものだった。が、僕は僕の仕事を片づけたことに満足し、何か精神的強壮剤を求める為に銀座の或本屋へ出かけることにした。 冬の日の当ったアスファル....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
てしまった。しまいには私もまた、土曜日に許されるグロッグ酒と適量の鎮静薬と、神経強壮剤とをあわせ用いようかと、心が傾いてくるのを覚えてきた。迷信のまず最初の徴候....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
手に入れることができればなおのことであった。鰻の皮はかみの毛にたいへん栄養になる強壮剤だと国じゅうだれでも考えていたのである。 ところで、ブロム・ボーンズはこ....
妖怪学」より 著者:井上円了
多きは、当時、病気療養のためその地にありて、多少懸念するところありしによる。もし強壮の人なれば、病気の夢決してかくのごとく多からざるなり。つぎに、その夢を夢中見....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
は、少年輩にて試むる方、効験ありという。これまた、その理あり。少年輩は心身ともに強壮なるをもって、予期意向と不覚筋動を生じやすきものなり。老人はこれに反して、意....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
、用のないのにわざわざ石を背負って山の上へ登る稽古をしたです。そして大いに肺部が強壮になって来たように思われました。実際身体も強壮でありました。ところでこの辺の....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
とも次のことは確実であろう、長いさまざまの病苦はあったにしても、エリザベスは芯は強壮な女だったということである。彼女は七十歳までも生き伸びた――当時としてはたい....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
を補うのに、学び得た知識と伎倆を以てするのです。弱い体質もまた、訓練養生によって強壮に向わせることも出来ますし、常に心を配ってその保全を図ればよろしい。いわんや....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
もと御覧に入れまするは、樺太海豹島は膃肭獣の塩漬け肉でござい。何々ピン以上の滋養強壮剤、陰萎、腎虚の大妙薬、物はためし、効能霊験、万病の持薬、このごろ流行の若返....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
しても昂じている。そのため絶えず下痢に苦しめられて極度に体が弱る。フランクは彼の強壮剤で僕を力づけようとして僕の耳疾には扁桃油を用いてみた。しかし、オメデトウ!....