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「強壮剤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

強壮剤の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
亡《うしの》うた例、『五雑俎』等に多く見ゆ。前日の『大阪毎日』紙に、近藤廉平氏が強壮剤は人参《にんじん》が第一てふ実験談を録しあった。大戦争で外薬輸入杜絶の後人....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
寝台の上では、杉田二等水兵が相変らず黙りこくっている。 看護婦がスプーンで強壮剤をすくって口のところへ持っていってやると、杉田は切なそうにぎろりと眼玉をう....
歯車」より 著者:芥川竜之介
滞在費にも足りないものだった。が、僕は僕の仕事を片づけたことに満足し、何か精神的強壮剤を求める為に銀座の或本屋へ出かけることにした。 冬の日の当ったアスファル....
文学に於ける構想力」より 著者:豊島与志雄
は、或は人間を精神的狂乱に駆り立てるかも知れない。この精神的狂乱に対抗する有力な強壮剤の一つたる資格を、文学は過去の名誉ある伝統にかけて獲得しなければならない。....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
いた。それは方々を渡り歩く香具師《やし》の歯医者で、総入れ歯や歯みがき粉や散薬や強壮剤などを売りつけていた。 ファンティーヌはその群集の中に交じって、卑しい俗....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
こと、そこにこそ人の魂の真の勝利がある。人々の飢渇に思想を差し出し、すべての者に強壮剤として神の観念を与え、彼らのうちに本心と学問とを親和せしめ、その神秘なる面....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
てしまった。しまいには私もまた、土曜日に許されるグロッグ酒と適量の鎮静薬と、神経強壮剤とをあわせ用いようかと、心が傾いてくるのを覚えてきた。迷信のまず最初の徴候....
黒い手帳」より 著者:久生十蘭
の箱にポリモス錠と書いてあった。病気かときくと、「このごろ何となく元気がないから強壮剤をのんでいる」とこたえた。食事ののち、夫婦に背を向けて新聞に読み耽っていた....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
手に入れることができればなおのことであった。鰻の皮はかみの毛にたいへん栄養になる強壮剤だと国じゅうだれでも考えていたのである。 ところで、ブロム・ボーンズはこ....
食道楽」より 著者:村井弦斎
厘、含水炭素二割あり。 ○肉漿とは牛の血肉と称する処を肉絞り器械にて絞りその血を強壮剤として飲むなり。病後の快復期あるいは虚弱の人に最も功あり。 ○肉漿を作る時....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
もと御覧に入れまするは、樺太海豹島は膃肭獣の塩漬け肉でござい。何々ピン以上の滋養強壮剤、陰萎、腎虚の大妙薬、物はためし、効能霊験、万病の持薬、このごろ流行の若返....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
しても昂じている。そのため絶えず下痢に苦しめられて極度に体が弱る。フランクは彼の強壮剤で僕を力づけようとして僕の耳疾には扁桃油を用いてみた。しかし、オメデトウ!....