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強弁
「強弁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
強弁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
知っていなければならないが、みす/\電車があった事を知っていた、なかった筈などゝ
強弁するのは愚の骨頂で、支倉はそんなヘマな事をする人間じゃない。 で、筆者は結....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
されたる悪業があるとすれば、五万石が百万石の寺格を楯にとって、俗人不犯詮議無用の
強弁を奮おうと、傷が許さないのだ。あの眉間傷が許さないのです。――ずかずか引返し....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
どれだけの根本的な差があるだろうか。私は無理に二つのものが同じものを指すのだとは
強弁しない。して出来なくもないと思うが、その反対のことも結論され得るかも知れぬと....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
従ってその意味では全く消極的なものにしかならないわけである。 処が大森氏がどう
強弁しようとも、今日のインテリゲンチャ問題は、こうした一般論、輪郭論に止まってい....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
、日本にあるものはファシズムではなくて単なる封建的残存物の台頭でしかないとかいう
強弁が行なわれたが、勿論之は現代の日本の民衆の鋭くなった本能から、信用されずに終....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
没落する程に本当に高揚していたのではなかったとすれば、個人的にさえ没落でないとも
強弁出来る。まして之は「転向」などではないのだ。 例の博学な宮城検事正は処で、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
場は戦場と同様でござる、貴殿の頭は、もう拙者が打ち割ってしまったのでござる」 「
強弁を振いたまわず、いさぎよく立合って勝負をさっしゃい」 「勝負はすでについてご....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
ちょっと興味もあるものだ。誤っていたことは他から正す、それに不服があれば飽くまで
強弁する。そうして故事来歴等は、私が老人だけに比較的に多く知っていたから、これは....
「中庸」より 著者:坂口安吾
「貴公は先日数年来の決算書類を余に提示して逆さに振っても根太板一枚でないことを
強弁したばかりであるが、あれは一時の偽りだね。本日の挙は甚だ不合理ではないか」 ....
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
して殺されたかも知らないでいて……」 「なに、銃器」 この、あまりにも意外な、
強弁としか思われぬ言葉に、お勢も成戸もアッと驚きの声を洩らした。 すると左枝は....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
談である。第九輯巻二十九の巻初に馬琴が特にこの京都の物語の決して無用にあらざるを
強弁するは当時既に無用論があったものと見える。一体、親兵衛は少年というよりは幼年....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
しても、後の技術家が前代の様式によって、焼失後本のままに再建する事もありうるとの
強弁もなしえられないではない。ことにその柱間の寸尺の如きは、よしやそれが果して大....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
ておるのであります。しかも、吉田内閣のもとでは、綱紀はそれほど紊乱しておらないと
強弁されておるが、第十五国会の決算委員会に現れた報告書によれば、昨年度官庁におい....
「蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
うことを告げて、若干の合力を頼んだのだそうです。それ以上の考えは断じてなかったと
強弁していますよ」 「ではどうして殺す気になったんでしょう?」 「最初はそんな気....
「思想動員論」より 著者:戸坂潤
のが事実だが、又他面の事実として、半永久的に動員体制にあるなどということは、何と
強弁しようと、社会の不健康を意味する他あるまい。一般に動員とは、何と云っても一時....