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強気
「強気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
強気の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
《しょせい》の言葉は夏目先生以後にもない訣ではない。久米正雄君所生の「微苦笑」「
強気弱気」などはその最たるものであろう。なお又「等、等、等」と書いたりするのも宇....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
ゃんの声は急に鋭く凄んだが、眼は力がなかった。 七 京吉をひきとめた銀ちゃんの
強気は、しかし、実はセントルイスで女を待たせてあるという弱みのせいであった。 ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ぬという弱気筋と、たとい家をほろぼしても屹《きっ》と善悪邪正を糺《ただ》せという
強気筋とが二派に分かれて、こういう結果を生み出したのでは無いか。いずれにもせよ、....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
安い方。千円も千二百円もの呼値さえあり。雑誌社悲鳴をあぐ。しかし一般に出版業者は
強気なり。もっとも蜜柑四個が十円のこのごろ、一冊十五円の本はきわめて安し。 ◯新....
「大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
ら、大阪市の市長位には担ぎ上げられたかも知れない。 しかし、秀頼の周囲は、仲々
強気で、秀頼が成長したら、政権が秀頼に帰って来るように夢想していたのであるから、....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
は、強制的にそういわれると愛情と片意地で、ジョンを好きになろうと思い、いつになく
強気で、 「あたしは、好きな人と結婚します、お金はあなたの好きな方にあげて下さい....
「久米正雄」より 著者:芥川竜之介
ではない。そしてその輝かしい微苦笑には、本来の素質に鍛錬を加えた、大いなる才人の
強気しか見えない。更に又杯盤狼藉の間に、従容迫らない態度などは何とはなしに心憎い....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
しかったかれは、いつでも孤立のほかはなかった。生まれつきひ弱で、勝気ではあっても
強気なところが見えない。世間に出てからは他に押され気味で、いつとはなしに引込み思....
「火の扉」より 著者:岸田国士
るらしいんですつて……。結果を待つ気持、どんなでしよう……」 「先生は、しかし、
強気だからなあ。そうわかつたら、案外、しつかりするんじやないかなあ」 「しつかり....
「四月馬鹿」より 著者:織田作之助
べれけになるまで承知しないんだから折角ひっくくって来たんだから、こっちはあくまで
強気で行くよ。その代り、原稿が出来たら、生ビールでござれ、菊正でござれ、御意のま....
「勝負師」より 著者:織田作之助
う一手のもつ青春は、私がそうありたいと思う青春だったのだ。しかもこの一手は、我の
強気を去らなくては良い将棋は指せないという坂田一流の将棋観にもとづいたものであり....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
に謡いかえると、またおなじように、しかも秘曲だというのを謡うもんですから、一ぱし
強気なのが堪らなくなって駆出すと、その拍子に頭から、ばしゃりと水を浴びせられた事....
「狐」より 著者:岡本かの子
……こん。 ――どうだ二見氏。 ――妙だな。 ――いや、あの鳴声を聞くと、さすが
強気のおれも腹に沁みて、狐恋しうなる。(腕組)おれも鳴いてみたくなった。(恨然と....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
は二つの感情が頻りにもつれ合った。 なんだ、これしきのことでおしまいか、という
強気のものと、まあまあこれで済んでよかったという弱気のものとであった。そして眼か....
「鷺娘」より 著者:大倉燁子
りとして口数も少なく万事控えめなのに反して、百合子はてきぱきとして負けずぎらいの
強気だ。金持ちのお嬢さんでふたりは学校以外にいろいろなことを仕込まれたが取り分け....