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強烈
「強烈〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
強烈の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
嘔吐《おうと》すること数回に及べり。夫人の語るところによれば、こは詩人トック君の
強烈なる煙草《たばこ》を愛したる結果、その心霊的空気もまたニコティンを含有するた....
「或る女」より 著者:有島武郎
とうにわたしどうしたらいいかと思う事がありますの」
意地も生地《きじ》も内田の
強烈な性格のために存分に打ち砕かれた細君は、上品な顔立てに中世紀の尼にでも見るよ....
「或る女」より 著者:有島武郎
地に甘えたいような、わびたいような気持ちでそっと襖《ふすま》を明けて見ると、あの
強烈な倉地の膚の香《にお》いが暖かい空気に満たされて鼻をかすめて来た。葉子はわれ....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
しく着飾った女中が主人の部屋の襖《ふすま》をあけると、息気《いき》のつまるような
強烈な不快な匂が彼れの鼻を強く襲った。そして部屋の中は夏のように暑かった。
板....
「初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
、足の弱い予にとうていできぬことである。予はただこの自由と活動の小樽に来て、目に
強烈な活動の海の色を見、耳に壮快なる活動の進行曲《マーチ》を聞いて、心のままに筆....
「性急な思想」より 著者:石川啄木
人間及人間の生活)を出来るだけ改善しようとしている者に取っては、無暗《むやみ》に
強烈な酒、路上ででも交接を遂げたそうな顔をしている女、などと共に、全然不必要なも....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
て断絶してしまっているのである。 四 かくて今や我々には、自己主張の
強烈な欲求が残っているのみである。自然主義発生当時と同じく、今なお理想を失い、方....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ろうとする。愛は手近い所からその事業を始めて、右往左往に戦利品を運び帰る。個性が
強烈であればある程、愛の活動もまた目ざましい。若し私が愛するものを凡て奪い取り、....
「『聖書』の権威」より 著者:有島武郎
間を如何う調和すべきかを知りませんでした。而して悩みました。その頃の聖書は如何に
強烈な権威を以て私を感動させましたろう。聖書を隅から隅にまですがりついて凡ての誘....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
征服しても、漢民族の文化を尊重したのである。また東亜に於ては西洋の如く民族意識が
強烈でなく、今日の研究でも、いかなる民種に属するかさえ不明な民族が、歴史上に存在....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
ち観客の眼の位置である。 ○演出者とは、一面観客の象徴である。 ○どんなに個性の
強烈な演出者と、どんなに従順な俳優とを結びつけても、俳優が生きているかぎり、彼が....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
ドゥニパー湾の水は、照り続く八月の熱で煮え立って、総ての濁った複色の彩は影を潜め、モネーの画に見る様な、
強烈な単色ばかりが、海と空と船と人とを、めまぐるしい迄にあざやかに染めて、其の総....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
しいのであった。不熟練の霊に使われると、通信もまとまりが悪く、又私の疲労も非常に
強烈であった。従って多くの場合に、レクタアが代筆したが、ただ或る霊が初めて通信を....
「映画と民族性」より 著者:伊丹万作
西半球は市場の一部にしかすぎなかつた。このような映画の歴史は人々の頭にあまりにも
強烈な印象を焼きつけてしまつた。そのため、人々はともすれば映画に民族性のあること....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
願するのである。 日本の戦国時代に於ける武士は日本国民性に基づく武士道に依って
強烈な戦闘力を発揮したのであるが、それでもなお且つ買収行なわれ、当時の戦争はいわ....