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強訴
「強訴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
強訴の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
う」 「どんな端っこでもいい、おまえの家へ泊めとくれよ」 翁の声は小さかったが
強訴の響は籠っていた。「おまえの居ると同じ屋の棟の下にいれば気が済むのだから、決....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
をして殆ど完膚なきに到らしめた。 支倉が金科玉条と信じ、金城鉄壁と頼み、繰返し
強訴した所の書類隠匿事件は、誠に区々たる事実であった。拷問、或いは利益を提供して....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ないためしの多い米友は、常に地団駄を踏んで、わが力の足らざることを、大地に向って
強訴弾劾《ごうそだんがい》するのならわしを持っている。
今やまた、せっかくの心....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
として取扱われていた位広い地域であるが、その全部が互に申合って、竹槍蓆旗で城下へ
強訴するという事になった。かような騒ぎが起っては、第一朝廷に対しても済まぬという....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
まいそうな形勢だから、お艶はもう泣かんばかり――。
番士のほうにも理屈はある。
強訴《ごうそ》……いわゆる駈込みうったえというのは。
南町奉行所の前へ行くと、....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
就いてはまた折れ合う時節もあろう。此の際、三井寺方の申条に対し瞋恚を抱き、喧嘩、
強訴、仕返し、その他何によらず殺伐なる振舞いを企つるものあらば、屹度そなたから留....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
が身を罪せずしてみだりに傍《かたわら》の富める人を怨み、はなはだしきは徒党を結び
強訴《ごうそ》・一揆《いっき》などとて乱暴に及ぶことあり。恥を知らざるとや言わん....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
れず、ええと、貢租《こうそ》の件に就き……へえ、貢租てえと年貢のことじゃろが……
強訴《がうそ》に及ばんと致し相謀り……
強訴というのは何のことだえ? 百姓一 ごう....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
れず、ええと、貢租《こうそ》の件につき……へえ、貢租てえと年貢のことじゃろが……
強訴《ごうそ》におよばんといたし相謀り……
強訴と言うのは何の事だえ? 百姓一 ご....
「せいばい」より 著者:服部之総
その初めは土津《つちづ》公|羽州《うしゅう》最上にあらせられし時幕領白岩の農民|
強訴《ごうそ》に及びたる時、三十六人の巨擘《きょはく》を捕へて、糾弾もせず一時に....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
と訊きてえんだ」 そこらから始まって。 「上役人は、賄賂の取り放題だし、坊主は
強訴と我欲のほかはねえ金襴の化け物だ。地頭は年貢いじめにもすぐ太刀の反りを見せ、....
「脚」より 著者:吉川英治
、死ねば寺金。――一体、どうしたらいい百姓だ」 と考えた。 飢えて死ぬより、
強訴だ、一揆だ! と今、囁いて行った人々の言葉だの、もがいている眼つきだのが、....