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強請り
「強請り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
強請りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
夜のような晩には又なにか怪談を聴かしてくれませんかと、私がいつもの通りに無遠慮に
強請りはじめると、老人はすこしく首をひねって考えた後に、面白いか面白くないか知り....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
七蔵はみんなふところに押し込んでしまって、更に喜三郎にむかって山祝いの酒を買えと
強請りかけると、喜三郎は素直に承知した。 市之助はさすがに武家|気質で、仮りに....
「縮図」より 著者:徳田秋声
すでに三四回も座敷を勤めていたが、そのたびに多分の小遣いも貰い、そうそうは若林に
強請りにくい場合の埋合せにしていた。永瀬の今まで手がけたのは、大抵養女か、分けの....
「黴」より 著者:徳田秋声
を言い出して、淋しく笑っていた。「兄さんを一度呼んで下さいよ。」と、お銀は笹村に
強請り強請りしていた。 一度谷中の友人と、その時も花を引いていたのを機会として....
「カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
前まで二人はあっしったのを二人が嗅ぎ付けて了ったんだ。そ奴をあの晩ゴタゴタ並べて
強請りに来たんだ。だから片付けちまったんだ。只、それだけさ。』 『いやどうも、色....
「黒い地帯」より 著者:佐左木俊郎
。お母あ!」 六つになる弟の亀吉が、何処からか餞別と言う言葉を覚えて来て、斯う
強請り出した。 「おっ! 亀は、姉さ餞別やって、お土産を貰うべと思って。亀! 俺....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
金をくれてもよかろう。自分は小鉄の夫であると、梁福はここで悪党の本音をあらわして
強請りかけたが、ダルトンはどうしても承知しない。単に承知しないばかりでなく、あの....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
して人力車に積み込み、上州沼田在の川に捨てる。その車を挽いて行った車夫が怪しんで
強請りかけると、又作はおどろかず、車の蹴込みの板を取って車夫をぶち殺して立ち去る....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
ツイていた、某大名の浪人であったが、この出来事のあった頃には、浪人組の頭として、
強請りや盗賊もしていたそうで、悪人には相違なかったが、物解りのよい男だったので、....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
した。猪之助ですか、ありゃア解りません。二つの骸骨の縁辺なのか、秘密を知っていて
強請りに来たものか、その辺ハッキリ解りません。素ばしっこく逃げてしまいましてね、....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
一、浪人の気組が違っていた。今の田舎稼ぎの浪人など、自分の方からビクビクし、怖々
強請りかけているが、以前の浪人とくると、抜き身の槍や薙刀を立て、十人十五人と塊ま....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
彼が一度連判状を握るや、これを材料にして盛に暗から暗へ辛辣な手を延ばして、大金を
強請り取り、ついには閣員を脅迫して代議士になりすまし、当路の大官、醜代議士連の弱....
「我が円朝研究」より 著者:正岡容
てしまっている、この物語にいよいよ拍車を掛けるのである。志丈は伴蔵の旧悪を知って
強請り、某《なにがし》かの金銀を捲き上げたのち、伴蔵に連れられてお国と相見る。愕....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
んなにお気がつくんですもの。可うございます。貴女がおっしゃいませんでも、私からお
強請り申しましょう。」 「おばさん、気がついた御褒美なんて、不可いの。先生が怒る....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
は酷いぞね――半月おきには、下駄の歯入れや、使いまわしも激しいし……それさえ内へ
強請りに来るがね。(母さん十日お湯へ入りません、お湯銭たあせ、)と内証で来る。湯....