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強飯
「強飯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
強飯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
つきえゝ》が広《ひれ》いものだから裏店《うらだな》の葬《ともれ》えでありながら、
強飯《こわめし》が八百人|前《めえ》というので」 文「成程、嘸御立派でございま....
「ゆず湯」より 著者:岡本綺堂
が、葬儀の案外立派であったのには、みんなもおどろかされた。当日の会葬者一同には白
強飯《しろおこわ》と煮染《にしめ》の辨当が出た。三十五日には見事な米饅頭と麦饅頭....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の末に無沙汰の詫びながら手紙を出すと、すぐその返事が来て、来月は氷川様のお祭りで
強飯でも炊くから遊びに来てくれとのことであった。わたしも急に老人に逢いたくなって....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
ほかに、正月の稽古はじめには余興の福引などをやる。歌がるたの会をやる。初|午には
強飯を食わせる。三月の節句には白酒をのませる。五月には柏餅を食わせる。手習の師匠....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
が、葬儀の案外立派であったのには、みんなもおどろかされた。当日の会葬者一同には白
強飯と煮染の弁当が出た。三十五日には見事な米饅頭と麦饅頭との蒸物に茶を添えて近所....
「家」より 著者:島崎藤村
て、隠居が汲んで置いた水を柄杓でガブガブ飲んだ。 三吉も帰って来た。お種は祝の
強飯だの煮染だのを出して、それを炉辺で振舞っていると、そこへ正太が気息をはずませ....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
四足戻りて、果は片足進みて片足戻る程のおかしさ、自分ながら訳も分らず、名物|栗の
強飯売家の牀几に腰|打掛てまず/\と案じ始めけるが、箒木は山の中にも胸の中にも、....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
しょう。……が、さて談話というて、差当り――お茶代になるのじゃからって、長崎から
強飯でもあるまいな。や、思出した。しかもこの越前じゃ。 晃 (細く障子を開き差覗....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
と婆は直に機嫌が変りました。是から庄三郎は忽ち四百円で身請をして連れて帰る。
強飯を云附けて遣り、箱屋や何かにも目立たんように仕着は出しませんけれども、相応の....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
てあったに、お前が喰って仕舞って咎められては申訳が無え」 馬「葬式が来たら旦那|
強飯か饅頭だろう、何ぞお手伝をしましょうか」 山「意地の穢ない事を云いなさんな、....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
前を遮った、――麓のものの、何かの禁厭かとも思ったが、紅紙をさした箸も無ければ、
強飯を備えた盆も見えぬ。 「可訝いな。」 考えるまでもない、手取り早く有体に見....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
れだ。」 と吸いつけ、 「お待ちなさい、お米が身の上は可哀相と極って、長崎から
強飯が長い話と極った処で、これがおもしろいと形のついた話といってはありますまい。....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
たしは母に連れられて親類の人たちと一緒にゆくと、芝居はおそく始まって、ゆう飯には
強飯の折詰をくれた。
強飯の折詰といっても、今日の百貨店の食堂で売っているような安....
「大力物語」より 著者:菊池寛
二 ところがこの女の鍛錬法というのが甚だおかしい。その晩から、
強飯をたくさん作って喰べさした。女みずからにぎりめしにして喰べさしたが、かたくて....
「女強盗」より 著者:菊池寛
とは全然|違っている。そして、家の中へはいるとしとみを上げ掃除などをして、かゆと
強飯とを主人の女とその男に給仕した。こんな風にして、二、三日暮していた。男は、夢....