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弾道
「弾道〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
弾道の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
書斎に立て籠《こも》ってる主人に中《あた》る気遣《きづかい》はない。敵といえども
弾道のあまり遠過ぎるのを自覚せん事はないのだけれど、そこが軍略である。旅順の戦争....
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
り描くということは到底不可能な仕事だからである。それで、ちょうど、ある弾丸の描く
弾道はまた同時に他のすべての可能な
弾道を代表するように、一遊星の軌道はまさしく天....
「蒸発皿」より 著者:寺田寅彦
る。そうだとすると、約二三百の宇宙線が、ある一時間に、ある人の脳髄の中にいかなる
弾道を描いたかが、その脳の持ち主に何がしかの影響を及ぼすことになってもよさそうに....
「のろのろ砲弾の驚異」より 著者:海野十三
率わろしである。そうではないか」 金博士は、鉛筆を握って、紙のうえに、しきりに
弾道曲線を描きつつ喋る。 「ですが、金博士。僕はぜひともいい大砲を作りたいと思っ....
「雑記(Ⅱ)」より 著者:寺田寅彦
あるだろうが、それよりもむしろ、筒口を出る際の、偶然の些細な条件のために、時々は
弾道が上の方でひどく彎曲して、とんでもない方へ行って開く事もある。 いちばん小....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
砲身内に旋条を施していた。」
「そうだ、」とコンブフェールは答えた、「そうすれば
弾道力は増すが、ねらいの正確さは減ずる。その上、短距離の射撃には、
弾道は思うよう....
「火の扉」より 著者:岸田国士
規の道を踏んだ陸軍技術将校で、砲兵科の秀才として部内では早くから嘱望され、専門の
弾道学は世界的とまで言われていたが、彼は研究室に閉ぢこもつてばかりいなかつた。自....
「文化史上より見たる日本の数学」より 著者:三上義夫
は準備が成るのであるが、その仕事が大阪で始められて江戸で完成したのである。砲術上
弾道の研究は阿波の小出長十郎、肥後の池部啓太、丹後の人で大阪におった田徳荘〔田結....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
れから煙草を一本抜き出して、いま火を点《つ》けようとしたとたん、口笛のような鋭い
弾道の音をひいて飛んで来た砲弾が、二人のつい鼻っさきの土堤の横っ腹で轟然《ごうぜ....
「日本の頭脳調べ」より 著者:戸坂潤
議員(研究会)、大河内正敏博士である。元来の専門は造兵科で造兵の教授であり、腔外
弾道学の大家だという話しだが、今日では理化学研究所の所長で理化学興業会社取締役で....