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当て字
「当て字〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
当て字の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
ってみて始めて知った。睡蓮という名の所由がやっとわかったのである。水蓮などという
当て字をかく人のあるのを見ると、これは自分だけの迂闊でもないらしい。人間ののんき....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
に※を老懸に充《あ》てたは当りいる、これをオイカケというは緒を懸ける義で、老懸は
当て字、それを強解するとて、髻落ちた老人は、※で繋ぎ留めるなどいうたのであろう。....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
。夜など、しつぷ・ちゃんの僕がすこし沖へ漕ぎ出ると、この|山の手――「山の手」と
当て字してみたところで、いわゆる山の手のもつ閑寂な住宅地気分とは極端に縁が遠いが....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
た。これは中庸の文言から取ったのである。しかるに後年何事も成行きに任すという事の
当て字で鳴雪と俳号を付けた関係から、この素行までを、ナリユキと読む人があるが、こ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
たしましょう。光の方がいかにも自然にかけてしまっていたのです、でも世間から云えば
当て字ということでしょう。 本当にあの本はともかく今というところですね。 持....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
その嫩葉を食用にするのだがあまり美味なものではない。書物によるとゴンズイに権萃の
当て字が書いてある。 我国の本草学者はかつてこのゴンズイを中国の樗にあてていた....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
これを「常世」の国と云った。それを文字に「常世」と書くのは、その原義を失った後の
当て字である。 されば推古天皇の国書に、隋を指して日没処とあることは、畢竟古来....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
義はこれと共に、少しずつ衰えて来たような感じがある。 節句というようなおかしな
当て字が、普通になって来たのはそう古いことではない。江戸幕府の初期に、五節供とい....