当り年[語句情報] » 当り年

「当り年〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

当り年の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
社会時評」より 著者:戸坂潤
も之はいくら何でも外聞が悪いというので、その代りに市政調査費という名目で市議一人当り年八百円、更に今度は新設貯水池の着工促進に関する事務嘱託という名目で一人当り....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
行くという、しぶとい芸当をやるのがこの入道だ。不幸にしてその時は、あんまり坊主の当り年でなかったと見え、武田入道が亡くなる間もなく上杉入道がなくなった」 「謙信....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
思う。何とかしてとにかく仕事だけはやります。どうか御安心下さい。全く今年は盲腸の当り年です。びっくりしてしまう。熱ははじめ八度出たきり。ずっと平熱です。 この....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
励みを与えている。今年は八人であったが、十年後には五十人になる予定で、経費は一人当り年四十四円平均、一月一人三円五十銭くらいの僅かの掛金で済むし、だんだん掛金の....
水垢を凝視す」より 著者:佐藤垢石
である。忙しく次から次へと溯上してしまう。 そこで『はたなめ』の多い年は、鮎の当り年だ、ということができる。鮎の大群が汀を溯上する時は、必ず岸に近い石に口をつ....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
定久君と共に心ゆくまで採集したことがあったが、その時たまたまこれらの莎草科品の大当り年であった。その後同池ではあるいは生えあるいは消えその消長は常なかったが、大....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
吹川の東沢で釜に苦しめられたことや昨日の苦しかったことを取り交ぜて、「今年は釜の当り年だ」というようなことを書いた紙片を標石の上に載せて置いた。そして明日にも中....