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当家
「当家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
当家の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
見知越 五 続いてドンドン粗略に下りたのは、名を主税という、
当家、早瀬の主人で、直ぐに玄関に声が聞える。 「失礼、河野さんに……また……お遊....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
まった。 「どういたして、……まことに御馳走様。……番頭さんですか。」 「いえ、
当家の料理人にございますが、至って不束でございまして。……それに、かような山家辺....
「奇賊は支払う」より 著者:海野十三
ような文字が認めてあった。 「これはアフリカ産毒蛇ブルヒルス。時価八千五百円也。
当家使用料としてお納め下されたし」....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
る小絨毯が重ねてあった。その小卓子と向きあった麻のカバーのついた安楽椅子の中に、
当家の主人旗田鶴彌氏が、白い麻の上下の背広をきちんと着て、腰は深く椅子の中に埋め....
「錦染滝白糸」より 著者:泉鏡花
ののたっての頼みじゃ。田鼠化為鶉、親仁、すなわち意気となる。はッはッはッ。いや。
当家のお母堂様も御存じじゃった、親仁こういう事が大好きじゃ、平に一番遣らせてくれ....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
この桑名へ御厄介になろうと思う。……上旅籠の湊屋で泊めてくれそうな御人品なら、御
当家へ、一夜の御無心申したいね、どんなもんです、女房さん。」 「こんなでよくば、....
「女客」より 著者:泉鏡花
へ上り切らず、欄干に白やかな手をかけて、顔を斜に覗きながら、背後向きに机に寄った
当家の主人に、一枚を齎らした。 「憚り、」 と身を横に、蔽うた燈を離れたので、....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
人|来る==と……姓を吉岡と云う俊吉が書込んだ時であった。 襖をすうと開けて、
当家の女中が、 「吉岡さん、お宅からお使でございます。」 「内から……」 「へい....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
すまでもない、岐阜の病院の里見といえば、家族雇人一同神のごとくに崇拝する、かつて
当家の主人が、難病を治した名医、且つ近頃三由屋が、株式で伊勢の津に設立した、銀行....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
ったそうな目を遣った。が、夫人は振向きもしなかった。 「ために、主な出入場の、御
当家では、方々のお客さんから、叱言が出ます。かれこれ、大島屋さんのお耳にも入りま....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
でのう」と説明の委しいのは既にこの土地に馴染の証拠。 「したが、女中は山猿でも、
当家の娘は竜宮の乙姫が世話に砕けたという尤物。京大阪にもちょっとあれだけの美人は....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
人は一切入れないことに決定た。親族会議の決議だ。お前はサッサと出て行って、二度と
当家の門をくぐって貰っては困る」 「でも、僕は……」 「ダ、ダ、黙れ! 他人は帰....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
腰を屈め、 「御免下さいまし。」 「はい。」 「ええ、お友達、御免下さいまし、御
当家、」と極って切口上で言出した。調子もおかしく、その蝙蝠傘を脇挟んだ様子、朝夕....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
と申すに、既に八時を過ぎました。幹事連の焦心苦慮|偏に御賢察願いたい。辛うじて御
当家、お内儀、御新造と連立って、公園から、もみじ見物―― という、そのお悦さん....
「活人形」より 著者:泉鏡花
吸があったというではないか。「ひくひく動いていましたッけ。「だから、二才の口から
当家の秘密を、いいつけたに違いない。「だって何程のこともあるめえ。と落着く八蔵。....