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当用
「当用〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
当用の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
「女学雑誌」「文芸倶楽部」などのバック・ナムバアと、ユニオンの第四読本と博文館の
当用日記とが積んであるのを清逸は見て知っていた。机の前の壁には、純次自身の下手糞....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
たく候。時日刻限はいずれ確定次第御報|可致《いたすべく》候《そうろう》。まずは右
当用迄|匆々《そうそう》不一」 読み終った小野さんは、机の前に立ったままであ....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
言葉は、無論形式だけを重んずる堅苦しいものではなかったが、大抵は五分とかからない
当用に過ぎないので、親しみはそれほど出る暇がなかった。彼らが公然と膝《ひざ》を突....
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
かけてしきりに絵端書《えはがき》の表に何か認《したた》めていた。余は駅長に向って
当用を弁ずる傍《かたわら》、思いがけない所に思いがけない人がいるものだという好奇....
「三四郎」より 著者:夏目漱石
、断わって、しばらく下宿の払いを延ばしておいて、国から取り寄せれば事は済む。――
当用はここまで考えて句切りをつけた。あとは散漫に美禰子の事が頭に浮かんで来る。美....
「手紙」より 著者:夏目漱石
では重吉の地方生活をいろいろに想像する暇もあったが、目的地へ下りるやいなや、すぐ
当用のために忙殺《ぼうさつ》されて、「あのこと」などはほとんど考えもしなかった。....
「蠅男」より 著者:海野十三
山治が愕いてその方を見ると、帆村探偵は、空っぽになった本棚の隅から一冊の皮表紙の
当用日記を、頭上高くさしあげていた。 「これだこれだ。ドクトルの日記だ。塩田検事....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
「えゝ松蔭大藏様と仰しゃるは此方さまで」 有「え、松蔭は手前でござえますが、何か
当用か身の上を御覧なさるなれば丁度今余り人も居ねえ処で宜しゅうござえます、ま、お....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
風評のみを真に受けた地方人民の中には、実際に浪士の一行を迎えて見て旅籠銭一人前弁
当用共にお定めの二百五十文ずつ払って通るのを意外とした。あるものはまた、一行と共....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
へお上り」 女「はい御免くだされませ、先生のお名を承わりまして参りました、どうか
当用の身の上を御覧を願います」 白「はい此方へお出で」 と又此の女の相をよく/....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
読んで古本屋に売れば、まず定価の四五割以内で読書が出来るわけだ。人から借りても相
当用は足りる。そういう読書には思った程金はかからぬものだ。一月に普通の社会人が読....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
的にうわ手ではないかとこの頃考える。とに角今後と雖も、「公平な」自然科学者には相
当用心することが必要だ。 減刑運動の効果 一、反乱罪の効果 例の五・....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
て、ずっと日記をつけて来た。日記帳はべつにきまっていなかった。最初の一年は小形の
当用日記をつかったが、かえって不便な気がして、あとでは、普通のノートをつかうこと....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
か?』とルパンが途中で口を挟んだ。 『いいえ。あの方の位置が位置ですから、私も相
当用心致しましてこれまで世間の人々に話した通り、ジルベールは家出をして死んだとだ....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
よりの依頼にて一筆申上候。ただし大兄には運座の節一両度御目にかかり候由。まずは右
当用のみ。草々不一。 五月二十八日金之助 虚子先生梧下 ....