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形質
「形質〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
形質の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
れるものだということを語っているに過ぎない。一切の国に於て家庭は多少とも封建的な
形質を保有している。資本主義の発達は家庭生活、特に家庭労働の形態、を充分に社会化....
「自然界の縞模様」より 著者:寺田寅彦
されているようである。この現象は単に上を流れる流体のみならず、地盤となる砂や泥の
形質にもよるらしいから、問題は決してそう簡単でないであろう。 これと密接な関係....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
きどきするほどたのもしい。まことに恋愛は肉の方面から見れば科学者のいうように「原
形質の飢渇」であるかもしれない。細胞と細胞とが Sexual union に融合....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
という問題も茲から出て来ることが出来る。液体説・固体説・液体結晶説・コロイド説・
形質膜(Plasmahaut)説・等々。
吾々は此等諸説の何れが正しいかを専門....
「呉秀三先生」より 著者:斎藤茂吉
慕する念の募りいたることは推するに決して難くはない。 ある時また私は、『人体ノ
形質生理及ビ将護』という合本講義録を買い得た。どこの講習会で講ぜられたものか。明....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
の成長の真のきっかけというのは、平面的なものでなく、集約的であって、核がある。原
形質のようなものを突くか、そこをはずれているかで、刺戟の効果は違う。そのようです....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
出来るからだ。 所で、AB型に関係して来ると、学説が二つに別れる。即ち二対対等
形質説に従えば、四遺伝単位説となって、両親のどちらかにAB型があれば、子供には各....
「決闘」より 著者:神西清
しい学者面には、何としても我慢がならなかった。そうした連中が、触角や足や、また原
形質とかいうもの(なんとなく彼にはそれが牡蠣みたいなものに想像された)を基にして....
「人工心臓」より 著者:小酒井不木
ったことがないかも知れませんが、アメーバは単一細胞から出来た生物で、半流動体の原
形質と核とから成り、そこで原
形質がいろいろに形をかえて、食物を摂取したり、位置を....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
々振りかけたような斑点、藍灰色で堅緻だから、山稜も従って稜々して、穂高の岩石と、
形質がいささかも違わぬ。同じ石英斑岩でも、これから槍下までのは、胡摩塩状斑点が減....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
およそ神の解釈に二つあり。一つは普性神、一つは特性神なり。特性神は、一種特殊の
形質を有し、作用を有し、意想行為を有する最上知、無量寿の体をいう。ヤソ教に立つる....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
戦なきを思ひ ひそかに 将軍(尊氏)を討たむもの とちかひ居しが そのをり将軍の
形質を看たるに 面容優長にして げに大人の風貌|備はる 天下の器として この人、....