彩筆[語句情報] » 彩筆

「彩筆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

彩筆の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
が続々という有様だ。……これを見た呉青秀は喟然として決するところあり、一番自分の彩筆の力で天子の迷夢を醒まして、国家を泰山の安きに置いてやろうというので、新婚|....
」より 著者:新美南吉
金次郎の、本を読みつつまきをせおって歩いているみかげ石の像とをとりいれて、一心に彩筆《さいひつ》をふるっていた春吉君が、ふと顔をあげて南を見ると、学校の農場と運....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
せるというので、それもみな塗りつぶされて、そのあとは温良な笑いと快活さとを巧妙な彩筆をもって描くことにした。 ラザルスは例の無関心で、大勢のなすがままに任せて....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
君は自ら写生図を描くことが巧みであったので、他の図工を煩わすに及ばす、みな自分で彩筆を振った。書肆が競って中等学校の植物教科書を出版した華やかな時代には、同君に....
郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
芭蕉の名句は、多く皆秋の部と冬の部とに類属している。自然がその艶麗《えんれい》な彩筆を振《ふる》う春の季節や、光と色彩の強烈な夏の季節は、芭蕉にとって望ましくな....
夫人利生記」より 著者:泉鏡花
に成ったのだと言うのである。しかも、その側室は、絵をよくして、押絵の面描は皆その彩筆に成ったのだと聞くのも意味がある。 夫人の姿像のうちには、胸ややあらわに、....