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「彩絵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

彩絵の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
に、大きな包みを提《さ》げてあわただしく帰って来た。何を買って来たのかと思うと水彩絵具と毛筆とワットマンという紙で今日から謡や俳句をやめて絵をかく決心と見えた。....
夏目漱石先生の追憶」より 著者:寺田寅彦
いつだったか、先生がどこかから少しばかりの原稿料をもらった時に、さっそくそれで水彩絵の具一組とスケッチ帳と象牙のブックナイフを買って来たのを見せられてたいそうう....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
泥箔の使用は、Aの場合と同様です)最も注意すべき事は、水分で練った絵具、例えば水彩絵具や津端絵具の類は、油に溶解しませんから、絶対に使えません、砂及び粉末に限り....
呉秀三先生」より 著者:斎藤茂吉
浅井氏ヨリ上ノ如キ手紙来ル。 こう書いてあって、そのうえの方にワットマン紙の水彩絵ハガキが張りつけてある。川の水が緩く流れていて、黒い色の目金橋が架かっている....
枯菊の影」より 著者:寺田寅彦
絵具は雌黄に藍墨に代赭くらいよりしかなかったが、いつか伯父が東京博覧会の土産に水彩絵具を買って来てくれた時は、嬉しくて幾晩も枕元へ置いて寝て、目が覚めるや否や大....
小さな出来事」より 著者:寺田寅彦
年とった方の子供等は書籍を買った。近頃絵が面白くなった末から二番目の八重子は水彩絵具と筆とを買って規定の金額は一度に使ってしまった。末の冬子は線香花火や千代紙....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
は一番上等の室で、そこにはリューシーの小鳥と、草花と、書物と、机と、裁縫台と、水彩絵具の箱とがあった。二番目の室は医師の診察室で、食堂にも使われていた。中庭の例....
少年の食物」より 著者:木村荘八
ていましたが、兄の中学の友人に伊藤? 何とか云う人がいた。度々その人から肉筆の水彩絵ハガキが来て、殊に兄キ達は、仲間で『風見』と云う廻覧雑誌をやっていました。―....
魚紋」より 著者:吉川英治
はここで損ってしまう春作なのである。これから、火の気もない家へ帰って、一枚|摺の彩絵や読本の挿絵を描く気にもなれないのであろう。倦んだ顔いろをしながらも、碁を眺....