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彩雲
「彩雲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
彩雲の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「賈后と小吏」より 著者:田中貢太郎
ょう」 心の震えている青年の耳には、それが何のことか解らなかった。と、間もなく
彩雲のおりてきたように若い女の渦巻が起ってそれが二人の方に来た。その若い女の渦巻....
「田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
一 赤と黄と、緑青《ろくしょう》が、白を溶いた絵の具皿のなかで、流れあって、虹《にじ》のように見えたり、
彩雲《あやぐも》のように混じたりするのを、 「あら、これ――」 絵の具皿を持っ....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
除にかかった。 春曙の薄桃いろの薄紫の濃緑の水浅黄の橙いろのいろいろさまざまの
彩雲《いろぐも》が、美しく頭上の空いっぱいに棚引き、今をさかりの花蘇枋《はなすお....
「三国志」より 著者:吉川英治
孫堅の眼は、なにか、非常な驚きに輝きだしていた。紫金襴の嚢には、金糸銀糸で瑞鳳
彩雲の刺繍がしてあった。打紐を解いてみると、中から朱い匣があらわれた。その朱さと....
「三国志」より 著者:吉川英治
と称えられた。騎馬歩卒などの大列は、蜿蜒、宮門から洛内をつらぬき、群星地を流れ、
彩雲陽をめぐって、街々には貴賤老幼が、蒸されるばかりに蝟集していた。 「あれが、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
木蔭の宿は、これだろうか」 と、涙しながら佇み寄ると、こずえの空から虹のごとき
彩雲が降りてきた。――見れば、雲に乗った二人の童子で、 「わたくしは、弥勒菩薩の....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
下泰平の祈願をこめ終った後醍醐は、やがて、天楽喨々のうちに、男山のながい石段を、
彩雲のように供奉全員とともに下山された。 みくるまは、ふもとの善法律寺に前夜か....