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「彫刻師〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

彫刻師の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
天然の完全に達して居る者をば、其の完全を傷つけずに並べ変えると云う事は、如何なる彫刻師も出来ますまい、試みに双方の顔形に就き鼻の形を御覧なさい、何所にか違った所....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
龍神の社前に供えるということになりました。しかしその頃の奥州にはとてもそれだけの彫刻師はいない。もちろん平泉には相当の仏師もいたのですが、今までのが優れた作であ....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
行くことに決まってるというが、それはどうにかならないかい。大工になるのも好いが、彫刻師になる方がお前の行く末のためにはドンナに好いか知れないんだ。……という話を....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
まだ知りません」と答えました。「算盤もいらない。職人が銭勘定するようじゃ駄目だ、彫刻師として豪くなれば、字でも算盤でも出来る人を使うことも出来る。ただ、一生懸命....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
も、念に念を入れさせ、分業物の間に合せではなくして、台坐も天蓋も、これと目指した彫刻師の充分な腕によって出来たものを望むという気風がありましたから、京の寺町とは....
風流仏」より 著者:幸田露伴
あれ札で唇にかすがい膏打ような処置、遺恨千万、さりながら正四位何の某とあって仏師彫刻師を聟には為たがらぬも無理ならぬ人情、是非もなけれど抑々仏師は光孝天皇|是忠....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
かった看板が多かった。 ペンキのなかった昔は、看板は立派な木材が用られ、そして彫刻師によって、書家によって、あるいは蒔絵師の手によって工夫されているものが多い....
贋紙幣事件」より 著者:甲賀三郎
で、すっかり白状してしまった。外にも四五人仲間があって、中には印刷の職工や画工や彫刻師があったが、みんな捕まってしまった。だんだん調べてみると、主謀者は他にあっ....
伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
いたんです。東京で私が姉妹のようにした、さるお嬢さんの従兄子でね、あの美術、何、彫刻師なの。国々を修行に歩行いている内、養老の滝を見た帰りがけに煩って、宅で養生....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
キリストの新しい大きな像がついていた。それはみすぼらしい木像で、誰か未熟な田舎の彫刻師の作ったものであったが、その彫刻師はこの像を実物――おそらくは、自分という....
戯作者」より 著者:国枝史郎
|即座に売り尽くすという空前の売れ行きを現わした。書斎の隣室へ朝から晩まで画工と彫刻師とが詰めかけて来て、一枚書ければ一枚だけ絵に描いて版に起こし、一編集まれば....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
が出来るようになって来ました。それで、そろそろ生意気になって、何か自分では一廉の彫刻師になったような気持で、師匠から当てがわれた仏様の方をやるのは無論であるが、....
再度生老人」より 著者:佐左木俊郎
のような漂泊の者でも、きっと、幾日でも泊めてやったものだ。そしてその代償として、彫刻師には彫刻をしてもらい、画家には絵を描いてもらったのである。 或る晩秋の夕....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
も気を許してはならんということである。年季が明けたからといって、俺はもう一人前の彫刻師となったと思うてはいかぬ。今日まではまず彫刻一通りの順序を習い覚えたと思え....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
なのでよく見ましたら象牙彫の根附でした。その人のいいますのに、これは旭玉山という彫刻師の作で、この人は天保の頃浅草で生れ、初めは僧侶でしたが、象牙の彫刻を好んで....