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影向
「影向〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
影向の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
映るのである。 さりながら、縁日の神仏は、賽銭の降る中ならず、かかる処にこそ、
影向して、露にな濡れそ、夜風に堪えよ、と母子の上に袖笠して、遠音に観世ものの囃子....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
場所がよくない、そこらの口の悪いのが、日光がえりを、美術の淵源地、荘厳の廚子から
影向した、女菩薩とは心得ず、ただ雷の本場と心得、ごろごろさん、ごろさんと、以来か....
「遠藤(岩野)清子」より 著者:長谷川時雨
の人たちへの遠慮で、後《あと》のことなどの相談をした。会費と、後々《のちのち》の
影向料《えこうりょう》とがあつめられたりした。 やがて、本堂へ案内された。打|....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
三年四月に勝道上人《しょうどうじょうにん》が湖上で黄金の千光眼《せんこうがん》の
影向《ようごう》を拝し玉ひしゆゑ爰に千手大士を創建《そうこん》し玉ひ補陀楽山千手....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
外ならぬ。 鬼神力が三つ目小僧となり、大入道となるように、また観音力の微妙なる
影向のあるを見ることを疑わぬ。僕は人の手に作られた石の地蔵に、かしこくも自在の力....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
窓の上へ、艶麗に立たれた時は、余り美麗で、神々しくッて、そこいらのものの精霊が、
影向したかと思いましたて。桜の精、柳の精というようにでございますな。しかし寂寞と....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
といいます。 ちょっとどうも驚かされた。かねて信心渇仰の大、大師、弘法様が幻に
影向あった。灸点の法を、その以心伝教で会得した。一念開悟、生命の活法を獲受して、....
「親鸞の水脈」より 著者:吉川英治
る蓮光寺の住職の法話などには多少触れており、環境的にはそこはかとなく法然や親鸞の
影向を自然に少年|時から受けていたとおもっています。 社会環境もですが、宗教の....