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役員
「役員〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
役員の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
くるま》でございます」 渠らの入りたる建場の茶屋の入り口に、馬車会社の老いたる
役員は佇《たたず》めり。渠は何気なく紳士の顔を見たりしが、にわかにわれを忘れてそ....
「競馬」より 著者:織田作之助
り寺田は蒼くなった。交潤社の客で一代に通っていた中島|某《ぼう》はA中の父兄会の
役員だったのだ。寺田は素行不良の理由で免職になったことをまるで前科者になってしま....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
いないよ」とは、かの女がその時の返事であった。 住職の知り合いで、ある小銀行の
役員をつとめている田島というものも、また、吉弥に熱くなっていることは、住職から聴....
「ある抗議書」より 著者:菊池寛
あります。キリスト教の立場から云えば会心のことかも知れませんが、国家の刑罰機関の
役員が、刑罰の客体から、説教を受けるなどに至っては、寧ろ醜体ではありますまいか。....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
夜業をやらせられている笠原が云った。 ――金菱では自分の系統から重役や重だった
役員を連れてきて、あいつ等を追っ払う積りらしいんだ。然しあゝなると、あいつ等も案....
「土鼠と落盤」より 著者:黒島伝治
。」 武松は、この鉱山ではすごい方だった。その彼が、たまげた話し方をした。 「
役員なんぞ、糞喰えだ。いけすかねえ野郎は、かまうこたない、出刃庖丁で頸をちょんぎ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
はカワカミで満員だ。連れてきたって、入りきれやしないぞ」 と、一人の捜索本部の
役員が室の外におしよせている人々に向かって呶鳴っていると、そこへまた一人少しとん....
「神経衰弱的野球美学論」より 著者:坂口安吾
、見物人の中へライナー性のファウルを叩きこんで、平気でゲームをつゞけている選手や
役員どもが癪にさわったりした。尤も、恩人内村大投手も、ここの最高顧問の由である。....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
のなかに数え、流石にしまいの声は落して、此処でもドーヴィル市長を始め賭博場の重な
役員、世界の諸国から賭博に来た金持男達まで殆どイベットに籠絡されて居る、と云う。....
「瘤」より 著者:犬田卯
た。 「何しろお前、看板はかけて置くけど事業というものは何ひとつしねえで、それで
役員らは毎月缺かさず給料取っているんだから……」 すると、 「事業やってねえわ....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
「又、良え振りして、武田のしたごッだべ!」 それでも、女房達や胸に花をつけた
役員などが、酒をもって入って来ると、急に陽気になった。 武田が股梯子をもって来....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
別に怪しみはしなかった。 十九 かかる貯蔵の用意が済むや、さて博士はこの研究所の
役員一同を集め、重々しく説き出した。 「私は重大な事柄をここに述べます。これは極....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
、帝国劇場に出勤して独唱。 ○八月、松竹会社が歌舞伎座を買収せんとし、同座一部の
役員間に紛糾を生じたるが、結局松竹が手を引くことになりて和解す。それと同時に座附....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
条殿(北殿)の弘御所を和歌所と定められ、前日来仰せを蒙っていた者たちが、その夜、
役員の資格で初参集をした。寄人になったのはすべてで十一人、その名は藤原良経・源通....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
、大都会に集まった。それを京都では、悲田院の長屋に収容して、その中で年寄と称する
役員を置いて取り締らせたが、これをすべて非人と呼んでいた。もちろん彼らとて、無償....