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役場
「役場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
役場の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
もの知りの方に承りましたのでは、訴訟狂とか申すんだそうで、葱が枯れたと言っては村
役場だ、小児が睨んだと言えば交番だ。……派出所だ裁判だと、何でも上沙汰にさえ持ち....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
村人の話では、肉腫が出来ていたそうで、実に気の毒なことだと言っています。行先は村
役場できくことが出来ましたが、K県の管轄になっている孤島であります。療養所が設け....
「地球盗難」より 著者:海野十三
をして、思案にあぐんでいる風だった。 大隅理学士はその連中の中から、顔見知りの
役場の書記で古花甚平という男を探しあてて、話しかけた。 「その後、お美代さんの容....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
てる猪口を右の手に持ったがまた、そのままおろしてしまった。「今の僕なら、どうせ、
役場の書記ぐらいで満足しとるのやもの、徴兵の徴の字を見ても、ぞッとする程の意気地....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
を露店で売る。……蕎麦屋の出前持になるのもあり、現在私がその小父者などは、田舎の
役場に小使いをして、濁り酒のかすに酔って、田圃の畝に寝たもんです。…… その妹....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
神様のお任務の中で、何より大切なのは、矢張り人間の生死の問題でございます。現世の
役場では、子供が生れてから初めて受附けますが、こちらでは生れるずっと以前からそれ....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
の子供が五つになった時のことである。旅まわりの軽業師の一座がこの村へ流れて来て、
役場のまえの空地に小屋をかけた。 軽業師の一行をみたジャンは、こっそり家を脱け....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
人の名を消し、書記の手で除いてしまう。ただそれだけのことだ。ところが、われわれ、
役場の書類を変えることが出来ぬわれわれは、ひとの生命を尊重せざるを得ないのだ。戸....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
畑ざかいの荒地は隣接の畑地の約半額と言ったふうに『査定』し、急遽払下げの通告を村
役場へよこしたものである。 その頃、儀作はいまでもはっきり覚えているが、村では....
「瘤」より 著者:犬田卯
いいんだよ、瘤らはじめ、無抵当の信用貸ちうのが幾口何万あるか分らねえんだから……
役場員だ、村の有志だっちう人間には、全くひでえ奴らよ、判一つで何百何千でも貸した....
「米」より 著者:犬田卯
。 今夜はお寺で部落常会があるから、各戸、かならず誰か一人出席のこと――という
役場からの「ふれ」を隣家へ廻して、そこの老婆としばらく無駄話を交換し、やがて何か....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
よう。で、閣下、いや、男爵は霞ヶ浦の一孤島――浮島にしばらく滞在されて、そこの村
役場の書記某というものの紹介状をふところに、わが村の教師のところへやって来たので....
「山吹」より 著者:泉鏡花
乗にお引取り下されますてね。 万屋 弘法様がお引取り下さるなら世話はないがね、村
役場のお手数になっては大変だ。ほどにしておきなさいよ。(店の内に入らんとす。) ....
「土田さんの芸術」より 著者:上村松園
行く姿が、今でも目に残ってる。 〈徴税日〉もその会に出た。これも田舎の風俗で、村
役場みたいな所に爺さんやお上さん達が税を納めに来てる絵で、一人の小娘が赤い鼻緒の....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
をもって足れりとす。もし寺院にて結婚することを好まざるものは、区役所もしくは戸長
役場を経て結婚を執行することあり。これをシビル・マリッジという。 国教の制規に....