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「彼奴等〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

彼奴等の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
衛門は、両手にこしらえていた拳骨《げんこつ》を、二三度膝の上にこすりながら、 「彼奴等《きゃつら》は皆、揃いも揃った人畜生《にんちくしょう》ばかりですな。一人と....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
外へ出されたんです。おやおや、どうするつもりかなと思っていたら、それから暫くして彼奴等の船――怪人城塞てぇやつですかね――それがすうっと浮き上った。僕たちがあれ....
人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
。だが今度の暗殺事件が、ちょっとでも下手に行こうものなら、直《す》ぐ様《さま》、彼奴等《きゃつら》は、君の自由を奪ってしまうだろう。ところで、今度の大将は、中々....
疑問の金塊」より 著者:海野十三
物を手離さないよ。……そいつは冗談だが、こいつは儲け話なんだ。相手は屹度買うよ。彼奴等はきっと今朝がた、留置場のカンカン寅と連絡をしたのだ。そのとき買っとかなけ....
地球盗難」より 著者:海野十三
が立派にできたのだ。それにしても、何という恐ろしい力を持ったウラゴーゴルだろう!彼奴等の知識は、わが地球に棲む人類よりも、百年以上も進歩している。恐ろしい大宇宙....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
忘れたか、鐘がここにある。……御先祖以来、人間との堅い約束、夜昼三度、打つ鐘を、彼奴等が忘れぬ中は、村は滅びぬ天地の誓盟。姫様にも随意にならぬ。さればこそ、御鬱....
紅玉」より 著者:泉鏡花
ちが、この黒い翼で人間の目から蔽うて手伝うとは悟り得ず、薄の中に隠したつもりの、彼奴等の甘さが堪らん。が、俺たちの為す処は、退いて見ると、如法これ下女下男の所為....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
まって上るなんて、そんなことができてたまるか」 「でも、嘘じゃありません。ほら、彼奴等がやってきました。足音がします。あそこをごらんなさい」 その言葉のしたに....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
「お能のね、お能の女。」 「ふむ、あんな奴の敷いたものに乗っかる奴が有るもんか。彼奴等、おい、皆乞食だぜ。踊ってな、謡唄ってな、人に銭よウ貰ってる乞食なんだ。内....
暗号数字」より 著者:海野十三
とその専門家はずばりと星を指した。 「えっ――」 「なあに、例の通信機の押収で、彼奴等は東京と上海との無電連絡が出来なくなったというわけさ。そこで目をつけたのは....
子をつれて」より 著者:葛西善蔵
で、代議士の邸宅があった。「やはり先生避暑にでも行ってるのだろうが、何と云っても彼奴等はいゝ生活をしているな」彼は羨ましいような、また憎くもあるような、結局芸術....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
ないのです。――私は実は、めぐり合って、しめ殺されたい。 殺されて、そうして、彼奴等よりなお醜い瓜かじりの頬かけ地蔵を並べれば可いんです。」 小山夏吉の旅行....
三枚続」より 著者:泉鏡花
と思ったんだが、まるで足腰が立たねえんです。まだね先生、そりゃ可うございますが、彼奴等人を狂人にしやあがってさ、寄付きゃしませんでした、男ごかしだの、立ごかしだ....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
に激しくなって来た。疲労と空腹とは愈よ我を悩して来た。 「七兵衛は何うしたろう。彼奴等も途に迷っているのか知ら。それにしても使の男が早く行着いて呉れば可いが……....
鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
叩き、 「鼻から耳へかけての切疵、――唖、――海軍ナイフ、――唖の権だよ。やはり彼奴等の仕業だったのか」 「彼奴はほんとの唖かね?」 「偽唖さ。始末にならない野....