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彼岸花
「彼岸花〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
彼岸花の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
あいだを縫いながら、雨後のぬかるみを右へ幾曲がりして登ってゆくと、その間には紅い
彼岸花がおびただしく咲いていた。墓は思うにもまして哀れなものであった。片手でも押....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
入り込んで、虫と云う虫が鳴き立てる。早稲が黄ろくなりそめる。蕎麦の花は雪の様だ。
彼岸花と云う曼珠沙華は、此辺に少ない。此あたりの
彼岸花は、萩、女郎花、嫁菜の花、....
「禰宜様宮田」より 著者:宮本百合子
云いながら舞いさわぐ下の耕地にはペンペン草や鷺苔《さぎごけ》や、薄紫のしおらしい
彼岸花が咲き満ちて、雪解で水嵩の増した川という川は、今までの陰気に引きかえまるで....
「北国の人」より 著者:水野葉舟
のです。それを子供たちは大騒ぎをして採りに行きますがね。」 「閑古花って何です?
彼岸花のことですか、あの赤い花の咲く。」 「いいえ、それ熊谷草、敦盛草って言いま....
「曼珠沙華」より 著者:斎藤茂吉
くと、日の光が地に沁み込むように寂かになって来る。この花はそのころに一番美しい。
彼岸花という名のあるのはそのためである。 この花は、死人花、地獄花とも云って軽....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
がある。それによると、藤園池辺氏が丹波に遊んで大江山あたりを歩いたとき、九州辺で
彼岸花というものを、土地の人に聞けばきつねばなと答えたといって、「姫百合のおもか....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
だなと手を打った。すなわちそれはマンジュシャゲ(曼珠沙華の意)、一名ヒガンバナ(
彼岸花の意)で、学名を Lycoris radiata Herb. と呼び、漢名....
「秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
のあいだを縫いながら、雨後のぬかるみを右へ幾曲りして登ってゆくと、その間には紅い
彼岸花がおびただしく咲いていた。墓は思うにもまして哀れなものであった。片手でも押....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
いはうつぼぐさの訛り、もしくは誤ってそう解したものとも見られる。 東京の郊外で
彼岸花、俳諧で曼珠沙華などといっている草の葉を、奈良県北部ではキツネノカミソリ、....