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「彼所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

彼所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
長「へえお出《いで》なせえ、何《なん》です長屋なら一番奥の方が一軒明いている、彼所《あすこ》は借手《かりて》がねえようだが、それから四軒目の家《うち》が明いて....
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
、 筆「はア…何《ど》うしたんだろう、心の迷いじゃアないか知ら、先刻《さっき》彼所《あすこ》を通り掛ったのは武士《さむらい》と思ったのが狐か何かで私を化《ばか....
闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
頼まれて粂之助の処へ届けようとしたのじゃないか」 定「あら………仕様がないな、彼所《あすこ》に持っているのだもの、道理で無いと思った」 番「此様《こん》なも....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
アノ様な者には逢うのも厭です」夫人「厭ですとて、最うソレ、返事の遅いのを待兼ねて彼所《あすこ》へ遣って来ました」 暗の中で何を指さして、彼処へ遣って来たなどと....
クララの出家」より 著者:有島武郎
。諸君はフランシスの裸形を憐まるるか。しからば諸君が眼を注いで見ねばならぬものが彼所にある。眼あるものは更に眼をあげて見よ」 クララはいつの間にか男の裸体と相....
桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
左文字はすぐに信長に分捕られた上にその銘に、表には永禄三年五月十九日義元|討捕刻彼所持刀、裏には織田尾張守信長と刻込まれて仕舞った。義元の酒宴|酣である頃信長の....
血の文字」より 著者:黒岩涙香
様な酒を呑む店「何の様な酒ですか、常に此筋向うの酒屋へは能く行きますが目「好し、彼所で問うたら分るだろう」と云い大足に向うの酒店に馳せて入る、余は薄々と其目的を....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
ることが好きだ、手前何うかして田圃伝いに行って、田圃の中へ入らなければならんが、彼所にも柵があるから、其の柵矢来の裏手から入って、藪の中にうん/\呻っていろ」 ....
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
処へお泊りです」 助「馬喰町にも知った者は有るが、家を忘れたから、春見様が丁度|彼所に宿屋を出して居るから、今着いて荷を預けて湯に入いりに来た」 文「何んでげす....
竹の木戸」より 著者:国木田独歩
まであんな物置小屋みたような所にも居られんで移転なりどうなりするだろう。そしたら彼所を塞ぐことにして今は唯だ何にも言わんで知らん顔を仕てる、お徳も決してお源さん....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
お武家様まア暫く」 武「なんだ」 山「私はお隣座敷に相宿に成りました者で、只今|彼所にて承われば重々貴方様の御尤もで、実に此の者共は怪しからん奴で、先刻より様々....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
私の墓を透視されましたが、すぐにお判りになったものと見え『フムその懐剣なら確かに彼所に見えている。宜しい神界のお許しを願って、取寄せてつかわす……。』 そう言....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
押原横町のお組屋敷へは車を曳込む事が出来やしねえから、横町へ車を待たして置いて、彼所から七八町の長い間|炭担いで往きやんすのだが、来年の二月頃までは霜解がして草....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
店が数多出来て、自然往来へはみ出すからです。警察がやかましく、世話役を呼びつけ、彼所をもっと、どうかしろと、棒を出すと、ハイハイといって置いてそのままにして置く....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
刀といえば己も買いてえ心持が有るんだが、其処へ其の品を持って来たのか」 正「エヽ彼所に変な訳の分からねえ侍が居るんでげすが、祝儀のくれッ振が悪いもんでげすから、....