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往き交う
「往き交う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
往き交うの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「狂乱」より 著者:近松秋江
を出て戻った。 六 外に出ると、もう十二時を過ぎているので、お茶屋へ
往き交う者のほかは人脚も疎らになって、冷たい夜の風の中に、表の通りの方を歩く下駄....
「一本の花」より 著者:宮本百合子
やめ、今度はコムパクトの方を鼻に近づけ白粉の匂いを嗅いだ。――トラックや自転車の
往き交う周囲の雑踏を忘れた情景であった。 その位長く彼は嗅いだ。 jp/)で作....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
馴れない力わざなのでぐったり疲れて半里もある一燈園への帰り道に燈火の明るい京女の
往き交う二条通りなどを歩む時には私はロシアの都会などを歩く労働者などの気持ちがし....
「幼年時代」より 著者:室生犀星
いた。 北国の冬の日没ごろは、油売の鈴や、雪が泥まみれにぬかった道や、忙しげに
往き交う人人の間に、いつもものの底まで徹る冷たさ寒さをもった風が吹いて、一つとし....