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往古
「往古〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
往古の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
異常な進歩と、交通機関の発達によって、生活も社会も、思想も刻々に変革されて行き、
往古の如く同一状態に於て、半世紀、一世紀を送る悠長さを許さなくなって来たのである....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
じゃない。そこへ行くと、近藤、土方を出した武州多摩郡の附近は一種異様な土地柄で、
往古の坂東武者の気風が残っていて、そこへ武田の落武者だの、小田原北条の遺類だの、....
「眉の記」より 著者:上村松園
女性でも、眉の形でそのひとがどのような女性であるかが判らないでもない。 しかし
往古の女性のような日本的美感の伴わないものの多いのは残念である。 せっかく親か....
「「焚書時代」の出現」より 著者:中井正一
これは、日本の民主化の一つの表徴であり、現議員の果たした栄誉のバッジですらある。
往古、アレクサンダーがその遠征の記念としてアレクサンドリア図書館ができたように、....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
優として、恐らく古今無双であろう。のみならず、白鳥座の騎士――と云われたほどに、
往古のエリザベス朝舞台には、強い憧れを抱いていた。 (前、奥、高)と、三部に分れ....
「太陽系統の滅亡」より 著者:木村小舟
案飛行器を造出し、以て他の新世界に進むのである、しかしながらかくのごとき試験は、
往古より未だ何人も行わなかったのであるから、あるいは不成功に終るかも知れぬ、ただ....
「髷」より 著者:上村松園
り巻、すきばい、すき蝶など…… よくもこれだけの名前をつけられたものだと思う。
往古の女性の髪はみんな垂髪であった。それが、この国に文化の風が染みこんでくると、....
「茶の本」より 著者:岡倉由三郎
思いたった。けだし、英国の治下に独立の夢まどかならぬこの不幸の国民と相いだいて、
往古の盛時をしのび、大恩教主の法の光をひとしく仰ぐわれら東邦民族の合同をも策し、....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
し、或は農桑を伺ひて以て人民を略す。撃てば則ち草に隠れ、追へば則ち山に入る。故に
往古よりこのかた未だ王化に染まず。云々。 とありて、明かに蝦夷を東夷中の一種と説....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
ちた為に、こんな有難からぬ身分と名称とを与えられたものであった。そしてそれは実に
往古の間人階級に比すべきものであったのである。 右例示したところは単に阿波・土....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
。
ここに最も訝しい事はチベットにマホメット教があることで、その信者はシナ人と
往古カシミールから移住した者の苗裔とであります。ラサ、シカチェを集めておよそ三百....
「素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
困っている。 私は先にもいったことであるが、おそらく各家は自己の指導力によって
往古に見るがごとき名作を成し得られると大雑把に考えられたことと察せざるを得ないが....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
たものらしい。明治三十二年に京都府へ出した「小法師由緒書」には、 元僧侶にして、
往古御遷都(奈良より京都への御遷都)の砌、南都より供奉、平安京へ移住し、数十代連....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
『近江輿地誌略』(享保十九年)に 高島郡産所村。(上略)夫れ諸国に産所村あるは、
往古神道盛にして、懐胎の女臨月に及びて此の産所村に入りて、産後七十五日の汚穢を除....
「食器は料理のきもの」より 著者:北大路魯山人
ら製陶の手本とし、参考としなければならなかったのであります。朝鮮、中国に渡って、
往古の陶磁研究を試みたのも、みなそのためであります。それがつもりつもって、ついに....